引っ越しする事になった!まず何をすればよいのでしょうか?
荷物をまとめてトラックに載せて運んで終わるだけだと簡単に思っている方もいるかも知れませんが、実はそれだけではありません。荷物を運ぶ以外にもやるべきことがたくさんあります。
新居ですぐ生活ができるように引っ越す前にしておいた方が良い事、引っ越し当日の新居に着いてからしておいた方が良い事を不動産会社スマートアンドカンパニーが説明します。
- 引越し前に必要な手続き
- 引越し当日の流れ
- 引越し後に必要な手続き
引越し前に必要な手続き
引っ越しをする前に必要な手続きについて見ていきたいと思います。
役所への転出届
今住んでいる管轄の役所へ転出届を出す必要があります。
引越し日の14日前~引越し当日までに手続きを行わなくてはいけません。
マイナンバーカードを持って行けばその場でカードのICチップに情報を入れてくれますが、もし無い場合は引っ越し先の役所に提出する転出証明書を貰いましょう。
国民健康保険の資格喪失手続き
引越し前に自治体の窓口で手続きします。多くの場合引っ越しの14日前(=転居届を出せるようになる日)から手続きが可能となっています。国民健康保険に加入している場合は、転出届けを出す際に忘れずに手続きしておきましょう。
手続きに必要な持ち物は、今所持している国民健康保険証と写真付きマイナンバーカード(持っていなければマイナンバー通知カードかマイナンバー付き住民票、プラス運転免許証かパスポート、写真付き証明書がなければ年金手帳も)が基本です。ご自分が引っ越す自治体のホームページに必要な持ち物が案内されていますので、役所に出向く前に今一度確認することをオススメします。
国民健康保険証の住所変更は、一旦国民健康保険から脱退し、新しい住所を管轄する役所で新規で加入するという流れになります。そのため、返納するための国民健康保険証はきちんと持参しましょう。同じ市区町村内での引っ越しでも一旦保険証を返納することになるため、同様に住所変更の手続きが必要です。
ガス、水道、電気、郵便転送届
ガス、水道、電気、郵便各会社ともホームページでの手続きが出来ます。郵便局以外は電話での手続きも可能ですが、引っ越しの多い時期はなかなか繋がらないので時間に余裕があればホームページでの手続きをお勧めします。
郵便物の転送届をすると引っ越し後に旧居に届いた郵便物を新しい住所に届けてもらえます。
郵便は直接窓口での手続きも可能です。
【引越し手続き受付先の一覧】
ホームページ | 電話 | 窓口 | |
電気 | ◎ | ○ | × |
水道 | ◎ | ○ | × |
ガス | ◎ | ○ | × |
郵便 | ◎ | × | ○ |
インターネットプロバイダー
ホームページから引っ越しの手続きを申し込む場合が一般的です。担当者と引っ越しの手続きと撤去作業の日にちを決めてその後解約手続きをします。引っ越しをしても同じプロバイダーを使うのか、それとも解約して新しいプロバイダーと契約するのかでも手続きが異なりますので各プロバイダーのホームページなどで確認しておきましょう。
引っ越し先ですぐにインターネットが使えるように手続きしておくのも大事です。
プロバイダー選びをじっくり考えたいのであれば、モバイルのWi-Fiを借りておくと新居でもネットにつなぐことが出来ます。
固定電話
引っ越し日が決定したら、電話かインターネットで電話会社へ連絡します。引っ越し当日の1〜2週間前に連絡するようにしましょう。
手続きの際には、契約者氏名や電話番号、現住所、新居の住所、電話の取り外し日と新居での電話設置希望日を伝えます。後日移転工事の担当者から内容確認の電話があります。
新築の一軒家への引っ越しなど、新居に電話線が引き込まれていないときは移転工事を行いますので、工事への立ち会いが必要です(引き込みが済んでいるようなら立ち会いは不要)。移転工事をする場合は事前に予約しておく必要があります。引っ越しの日程が確定したら、早い段階で予約をしておくと安心です。NTTでは移転2週間前の連絡を推奨しています。
引っ越し当日の流れ
引っ越し当日はバタバタで何もかも忘れてしまいそうですが、やらなくてはいけないことがいくつかあります。
旧居での流れ
まずは、自身で旧居のガスの元栓を閉栓します。
メーターを止める作業は作業員の方が行いますが、オートロックマンションの場合などは立会いが必要になります。その際、最後のガス代を日割り計算で請求されますので作業員の方に支払っても構いません。閉栓作業に立ち会わない場合は振込や口座振替などの方法で支払います。ガス会社に電話すればいつまでガスを使うかを伝えるだけで済む場合もあります。
一方、プロパンガスは閉栓に立会いが必須です。希望の日時を押さえるためにも早めに引っ越しの連絡をしましょう。
次に、不動産会社との退去立ち合いです。鍵を返却するという事もあるのですが、
壁紙が破れていないか、設備が破損していないかなど、室内の原状回復がされているかどうかを確認します。
引っ越し前の手続きの際、電力会社から退去時に漏電を防ぐためブレーカーを下すよう言われていたと思いますが、寒い冬の時期には電気を完全に止めてしまうと給湯器の凍結防止機能まで止まってしまうのでブレーカーを下げないで欲しいと言われる場合もあります。
不動産会社の立ち合い担当者に確認してみましょう。
新居での流れ
新居に到着したら、まず電気のブレーカーを上げましょう。
そして、壁紙や設備の状態をチェックして写真を撮っておくと良いでしょう。
荷物搬入の際、引っ越し業者が傷付ける可能性あるので保証が必要となった場合の証明になります。
その他、個人的に新居に着いてすぐに必要と感じたものは、トイレットペーパー、照明器具、カーテン、布団(寝床)です。
引っ越し中、トイレに行く事もあるでしょう。
トイレットペーパーを大荷物の中から探す事になるともしかしたら間に合わないかも知れません。そのような事を防ぐためにも予め準備しておく事をお勧めします。
朝から作業を開始しても夜までかかってしまえば照明が必要になり、部屋の中が丸見えになるのを防ぐためにカーテンが必要になります。
引っ越し当日ホテルに泊まる予定でなければ、早めに布団やベッドを準備して寝床を確保しておくと良いでしょう。
引越し後に必要な手続き
引っ越しが終わった後の手続きについてです。
- ライフラインの手続き
- 役所への転入届
- 住所変更届け(免許証や銀行など)
ライフライン、電気ガス水道の開始手続き
ガス
新居に到着後のガス使用開始の手続きについてですが、ガスは自分で開栓することができません。
開栓作業はガス会社と契約者立ち会いの下で行うことが法律で義務づけられています。
このとき、ガス漏れなくきちんと燃焼しているかなど注意事項の説明を聞きながらガス機器一つ一つ確かめての作業になります。所要時間はだいたい20分程度です。
ガスには地域によって種類が異なります。ガスの種類に合った機器を使わないとトラブルの原因になりますので、引っ越し先でもこれまでのガスコンロを使いたいが規格が合わない場合は、自費になりますがその調整も受けることができます。オール電化の場合は必要ありません。
電気
電気は先程記述しましたが、前もって電力会社に使用開始の日を伝えておけばブレーカーを上げるだけで利用可能となります。
水道
水道も電気と同様で、水が出てくるようになっていますが、もし水が出ない場合、元栓が締まっているかも知れないのでメーターボックスを探して元栓を開けましょう。
電気、水道とも、ガスのように立ち合いは必要ありません。
役所への転入届
引っ越し前に行った転居届がマイナンバーカードで申請した場合、ICチップの中にその情報が記入されるので引っ越し先の役所で申請書とカードを提出するだけでスムースに手続きが進みます。その際、暗証番号が必要になりますが、忘れた場合は役所で設定し直すことが出来ます。
手続きは引っ越してから2週間(14日)以内に済ませておきましょう。
法律(住民基本台帳法)で届ける義務があるので、行わなかった場合、最大5万円の罰金が科せられる場合があります。
印鑑登録
まずは同じ市区内での引っ越しについてみてみましょう。役所で転居届を提出すると、印鑑登録の住所も自動的に変更されますので、引き続き同じ印鑑登録カードを使えます。
他の市へ引っ越す場合は、改めて引っ越し先の役所で登録し直す必要があります。
ただし、引越し前の印鑑登録は、役所に転出届を提出し、住民票の異動が決まった時点で廃止されます。廃止された印鑑登録カードや印鑑登録証は自動的に使えなくなりますので、廃止のための手続きは特にしなくても問題ありません。
国民健康保険
引越し後14日以内に、役所の窓口で国民健康保険の加入手続きが必要です。必要書類は自治体によって異なりますので事前に確認しておくと良いでしょう。
お子さんがいる世帯は、乳幼児医療証の住所変更も忘れずに行いましょう。こちらは児童福祉の管轄になるため、子育て支援課などの窓口で手続きします。ただし、乳幼児の医療補助は、対象年齢や世帯の収入制限など、自治体によって大きく内容が異なるため、引っ越し先では受けられなくなることもありますのでご注意ください。
社会保険
社会保険に加入している場合は勤め先に転居届を提出することで手続きすることができます。
国民健康保険と異なり、保険証の住所記入欄も自分で修正することができます。ただし住所記入欄がカード式の場合2〜3行しかありませんので、住所変更を度々行う人は各保険組合に尋ねてみてください。パスポートと同様に修正テープでの対応ができる場合、運転免許証と同様にシール型の追加記入欄を送ってくれる場合、自分で紙を重ねる場合など、各組合で対応は様々のようです。退職者の任意継続など個人で社会保険に加入している場合は、自身で保険組合に届け出るようにしましょう。
国民年金
国民年金の手続きは、マイナンバー制度のスタートとともに大幅に変更されました。マイナンバーが基礎年金が付いていれば、引っ越し先に転入届を提出した時点で自動的に住所変更されますので、改めての手続きは不要になりました。
しかし、マイナンバーと基礎年金番号が結びついていない人、海外に住んでいてマイナンバーを持っていない人、日本に住む外国人の人は以下の手続きが必要です。
まず第1号被保険者の人は、引っ越し後に住所変更の手続きをすることになっています。引っ越し先の役所の国民年金を担当する窓口にて変更届を提出することで、手続きが完了します。その時は印鑑、年金手帳を持参しましょう。転入届を提出するのと同じ日に手続きを済ませると効率よくできますね。
届出をするのは本人ということになっていますが、委任状と届出人の身分証明書があれば代理人でも手続きをすることができます。代理人に委任するときのやり方は日本年金機構のホームページに詳しく説明があります。届出は引っ越し日から14日以内と決められているので、忘れずに行うようにしましょう。
第2号と第3号被保険者の人は、事業主から年金事務所へ手続きすることになっています。引っ越し後速やかに申し出るようにしましょう。
年金を受給している場合も基本的にはマイナンバーが日本年金機構に登録されていれば手続き不要です。まだ登録されていない場合は忘れずに手続きするようにしましょう。
マイナンバーと基礎年金が紐付いていない人:転出先の役所の窓口で手続きが必要
免許証
運転免許を持っている方は警察へ住所変更の届出が必要です。
変更の手続きは新住所の都道府県にある運転免許センターもしくは管轄の警察署へ行き、既に転入手続きをしたマイナンバーカードもしくは新しい住民票、新しい住所への郵便物で手続きが可能です。
車庫証明・車検証
自動車やバイクを所有している方は、免許証の住所変更後に車庫証明書の住所変更が必要です。原則として転居してから15日以内に新しい住所を管轄している警察署で行います。この手続きには車庫証明書などの申請・受け取りの計2回、警察署に足を運ぶ必要があります。申請から受け取りにかかる日数はおよそ1週間です。
車庫証明の書類を受け取った後、車検証の住所変更手続きがあります。こちらは新住所を管轄している陸運局で行います。各都道府県の陸運局ホームページに、どの市区町村を管轄しているか、わかりやすくまとめられています。
ちなみに車検証の住所を変更しないと、自動車税・バイク税の請求がいつまでも旧住所に配達される上、その自動車を売ることになった場合に住所の移り変わりを戸籍の附表で説明しなければならなくなる、など問題が生じます。そのため転勤族の人など住所が頻繁に変わる場合は、あえて車検証の住所を実家などに決めておく人もいるようです。
銀行・クレジットカード
銀行やクレジットカードの住所変更は各社で異なります。
仮に住所変更をしなくても、キャッシュカードもクレジットカードも特に問題なく使用できます。しかし旧住所のままにしておくと、クレジットの延滞通知や定期預金の満期のお知らせなどが手元に届かなくなってしまいます。そうなると最悪第三者に悪用される恐れがありますので、やはり引っ越しが決まった時点で早めに住所変更をしておきましょう。
手続きは、基本的にネット・電話・郵送・店頭で行います。ただし銀行の場合は、ネット上の変更はネットバンキングに申し込んでいる場合に限られるようです。こちらも銀行の場合ですが、結婚などで姓名の変更を伴う住所変更の時や、マル優などを利用している場合は店頭での手続きとなります。クレジットの場合はネットで手続きが完結する会社、変更届の提出が必要な会社などカード会社で手続きが異なりますので、ご自分が使っているカード会社に確認しましょう。
公立の小中学校の転校手続き
義務教育中のお子さんがいる場合、学区外に引っ越すのであれば転校をしなくてはいけません。
公立の小中学校の転校手続きを見ていきましょう。公立の小中学校の場合、基本的には全国共通での手続きになります。
転校届けを学校へ提出する
転校が正式に決まったら、はじめに現在お子さんが通っている学校へ転校届を提出します。用紙は学校で用意してあるので、担任の先生に聞いてみるといいでしょう。
学校で記入する場合は印鑑も必要です。
学校から受取る書類
お子さんの最終登校日になると、在学中の学校から「教科用図書給与証明書」と「在学証明書」が発行されます。これらの書類は最後の挨拶に訪れた保護者に直接手渡しされることが多いようです。引っ越しの荷物に紛れて無くさないよう、手荷物として運びましょう。
ちなみに教科用図書給与証明書は年度内、かつ違う自治体への転出時に発行されます。筆者の子供の場合は年度末での転校でしたので、いただかなかった覚えがあります。教科書は自治体で共通のものを利用することが多いため、同じ市区町村の転校では発行されないようです。この書類はお子さんがどんな教科書を使っていたかを新しい学校に知らせるためのもので、新しい学校はこの証明書をもとにお子さんの教科書を用意してくれます。ここで注意が必要なのは、共通している教科書は無償配布されません。年度内での転校の場合は引っ越し前にウッカリ教科書を処分しないようにしましょう。2冊目からは教科書を買わなければならなくなります。
- 教科用図書給与証明書
- 在学証明書
役所での転出届け
市区町村役所で転出の手続きを行う時に、「在学証明書」を持参します。
詳しくは役所の窓口でも説明がありますが、窓口で「在学証明書」を提出すると「転入学通知書」が交付されます。
- 在学証明書
- 転入学通知書
転居先での転入の手続き
新居に着いたら、いよいよ通学予定の学校へ転入のための手続きを行います。
まずは新しい学校へ連絡して、手続きに向かう旨を伝えます。
これは学校の事情がありますので、極力アポイントを取るようにしましょう。
アポイントの日時に、これから通う子供本人と共に、前の学校で交付された「教科用図書給与証明書」と「在学証明書」、役所で交付された「転入学通知書」を持参します。
学校では事務の職員の方が対応してくださる場合もあれば、校長先生と新しい担任の先生にご挨拶できることもあります。余談ですが、全国的に共通の教材(リコーダーや裁縫セット、書道バッグなど)は、発注時期が地域で異なりますのでこの時に確認すると良いでしょう。
- 教科用図書給与証明書(転居前に学校から発行される)
- 在学証明書(転居前の学校から発行される)
- 転入学通知書(転入届後に役所で発行される)
まとめ
引っ越しに関わる色々な手続きについて見てきましたがいかがでしたでしょうか。
引っ越し最中は失念しそうなぐらい忙しいと思いますが、このページがお役に立てれば嬉しく思います。
そして、引っ越しが決まったら、費用を少しでも抑えるために引っ越し会社も選びたいですよね。
なお、見積もりを依頼する際には、1社だけでなく、複数社に依頼するといいでしょう。
複数社に依頼すれば、引っ越しにかかる金額の相場もわかりますし、各社の対応の違いもわかりますから、自分の納得できる業者を選ぶことができます。
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