数年前からステータスともなりつつある、タワーマンション、通称「億ション」。ハイグレードな設備や立地の良さが魅力のタワーマンションですが、仕事の都合や経済的な事情から売却を考える方もいらっしゃることでしょう。
そこで今回はタワーマンションの売却をお考えの方向けに、「最低限コレだけは知っておいたほうがいい!」というポイントと、実際に売却する際にやるべきことをご紹介します。
・売れるタワーマンションの特徴と高く売るためのポイント
・タワーマンションの売り方3パターン
どうせ売るなら高く売りたい、早く売りたい、という願いを叶えるための記事になっていますので、ぜひ最後まで読んで売却の作戦を考えてみてください。
Contents
売却に失敗しがちなタワーマンションの特徴
タワーマンションは「憧れ」「ステータス」というキーワードがつきものです。そのため割と簡単に売却できると思いきや、一部には売れ残ってしまうタワーマンションもあるのです。そういった売却に失敗しがちなタワーマンションの特徴とはどういうものなのでしょうか。
残念ながらご自身のマンションが当てはまってしまう場合、その分工夫して売却計画を練っていきましょう。
立地が悪い
タワーマンションと言えば駅直結や駅近であることがほとんどなので、そうでないタワマンはなかなか売れづらくなります。駅から近くないのであれば、その悪条件をカバーできるだけの好条件をうまく見つけたいところです。
また、駅近のタワーマンションでも、お子さんがいらっしゃる場合は学区の小学校までが遠い、小学校は近所だが交通量の多い幹線道路を横断しなければたどり着かない、など、ファミリー層が敬遠してしまう立地条件の場合は、売却先のターゲットを見直す必要があります。
低層階
タワーマンションに住む一番のメリットである眺めの良さが、低層階ではなかなか難しくなるため、売却価格も下がる傾向にあります。特に目の前がビルや商業施設などで遮られる場合は、かなり売却が難しくなります。逆に低層階でも窓からの見晴らしが素晴らしいお部屋であったり、夜景が楽しめるようなお部屋であれば、買い手がつく可能性は十分にあります。その時は目の前に別のビルやタワーマンションの建築計画の有無に注意しましょう。
バルコニーの方角が悪い
バルコニーの方角は部屋の日当たりを考える上で大変重要です。長方形の建物に横並びで物件が並ぶ通常のマンションとは異なり、タワーマンションは直方体状の建物になっていることが多く、その場合は四方位すべてに部屋が存在します。
南向きならば一番人気が出やすいのですが、北向きの場合は高値での売却が難しくなります。また目の前に別のタワーが建っているなど、日差しを遮るようなものがあれば、それも売却が難しくなることにつながります。
ただし、タワーマンションならではの事情になりますが、富士山や東京タワー・東京スカイツリーなどが見える方角のほうが南向きより人気が出るケースもあります。
新築ではわかりづらい点ですが、タワーマンションにはビル風が発生します。風向きによっては近隣の学校のグラウンドから、砂が風で巻き上げられてバルコニーの洗濯物が砂まみれになってしまうようなお部屋は売却にひと工夫必要かもしれません。
施行の質が悪い・サービスの質が悪い
せっかく高いお金を払って購入するマンションなのに、造りが甘いような物件は嫌ですよね。こういった物件はなかなか買い手がつかないケースが多いです。
また造りは立派でも、サービスの質が悪いタワーマンションも同様です。エントランスが汚かったり、ゴミの管理がきちんとされていないような物件では、売却が難しくなります。
保育園や学校の定員がオーバー気味
ここ数年ホットな保育園問題は、物件売却にあたって大きな影響を及ぼします。タワーマンションに住む人たちの中には夫婦そろってバリバリ働く共働き家庭も多く、子供が保育園に入れるかどうかは死活問題です。
マンションの近くに空きのある保育園があるか、もしくはこれから新しい保育園が出来る計画があれば問題ないのですが、近くの保育園はどこも定員オーバーとなると、小さなお子さんのいる家族への売却は難しくなります。また学校についても同様で、近くの学校が定員オーバー気味だと売却できる相手が限られてきます。学校だけではなく公営・民営問わず学童保育が充実しているかもカギになってきます。
修繕費が高い
タワーマンションは普通のマンションよりも修繕費用が多くかかります。それを見越して新築分譲時の修繕費を設定しているマンションならば問題ないのですが、そうでないと年数がたってから急に修繕費が高額になってしまいます。
新築でタワーマンションを購入された方が売却を考える時期が、この修繕費が上がるタイミングとだいたい重なるというケースは多いです。もし修繕費が高くなっている、もしくはこれから高くなることが見込まれる場合には、その分人気が下がることを覚悟しておきましょう。
失敗の少ない売れるタワーマンションの特徴
売れるタワーマンションの特徴
では、ご自身が所有しているマンションの状態が把握できたところで、次は高く売却できやすいタワーマンションの特徴をご紹介します。ご自身のマンションがどのくらい当てはまっているか確認してみてください。
- 日当たりが良い・眺めが良い
- 便利な立地にある
- 地域のシンボルになっている
- 管理がしっかりされている
- 耐震・免震構造になっている
- 周辺にお店が揃っている
日当たりが良い・眺めが良い
タワーマンションを購入したい人たちが物件を決める際、一番の決め手にするのが日当たりや窓からの眺めであると言われます。特に高層階から見渡す夜景は、誰もが「この夜景を独り占めできるならココに住みたい」とつい考えてしまうほどです。
こういった理由から、タワーマンションの中でも窓からの眺めが良かったり、日当たりが良かったりする物件は高値がつきやすいです。また南側にバルコニーがあるお部屋も日当たりの点から人気になりやすいでしょう。
眺めや日当たりの良い部屋は他の部屋よりも値段が高くつきますので、購入時には費用面で悩むポイントかもしれませんが、人気があり築年数がたっても値段が下がりにくいため、売却まで見据えると良い投資になると言えます。
便利な立地にある
タワーマンションの多くは駅直結だったり、駅から1~2分というところがほとんどです。これは高く売れる条件を満たしています。
一般的には、駅から徒歩5分の範囲内ならば高値がつきやすいと言われています。さらに、その駅がターミナル駅だったり始発駅だったりすると、さらに高い値段がつく可能性があります。
地域のシンボルになっている
「〇〇駅といえば、駅前のタワーマンションだよね」と言われるような、その街のシンボルになっているタワーマンションは高値が付きやすいです。駅近のタワーマンションもそうですし、東京でいえば六本木や麻布など、街そのものがステータスであれば駅近でなくてもシンボルとなり得ます。その街に住んでいる人・訪れる人がみんな憧れるマンションなので、高いお金を払ってでも住みたいと考える人がいるからです。
また、後述しますが大手ディベロッパーが建設を手掛けた有名ブランドのタワーマンションも高く売れる可能性があります。
耐震・免震構造になっている
タワーマンションの、特に高層階ともなると地震対策も気になるところです。耐震・免震の対応がしっかりなされているマンションは、その事実がアピールポイントとなり高く売れる傾向にあります。
中には、新築分譲時にそこまで大々的にうたってはいないけれど、耐震・免震の対応はもちろんOKです、というケースもあります。実際に売却を考える際には、マンションの対応状況について一度確認してみると良いでしょう。
管理がしっかりされている
タワーマンションと聞くと、1階のエントランスから入るとコンシェルジュがいる、といった情景を思い浮かべる方も多いでしょう。コンシェルジュサービスや敷地内のメンテナンス等がしっかりされているタワーマンションは人気が落ちづらく高値で売れる可能性があります。
タワーマンションに住む方はある程度の資産を持っている場合が多く、セキュリティ面もかなり重要視されます。その点、コンシェルジュが常駐していたり、監視カメラ等が整備されていたりすると、高く評価されます。普段とても忙しい方も多く、自分たちではメンテナンスが追いつかないことから、敷地内のメンテナンスが行き届いていることも大変重要です。
なお、はじめはコンシェルジュサービスやメンテナンスがしっかりしていたのに、だんだんとサービスが縮小したり廃止になったりするケースがあります。こういったマンションよりも、年数がたってもサービスを維持し続けているマンションのほうがより高値が付きやすいでしょう。
周辺にお店が揃っている
これはタワーマンションに限らずどの物件でも同じですが、近くにスーパーやドラッグストア、コンビニエンスストアなどがあると高値が付きやすいです。また近くに総合病院があったり、小さな医院が揃った医療モールがあったりすると、これも人気になりやすいです。
といっても最近ではどの駅にもスーパーやドラッグストアが併設されていることが多いので、どのタワーマンションでも最低限はクリアできるでしょう。駅前スーパーとは別に、近所に大きめのショッピングモールがあると、さらに人気が出やすいです。
またタワーマンションの中には、共用施設としてゲストルームやパーティールーム、フィットネス等を備えているところがたくさんあります。こういった施設が充実していると、高く売れやすくなるでしょう。
高く売るためにチェックすべきポイント
以上のことを踏まえ、実際に売却に向けた検討を始めましょう。
ご自身のタワーマンションはメリットデメリットともにどういった特徴があるのでしょうか?
具体的には、下記ポイントを整理しましょう。
立地
駅から歩いてどのくらいか、もしくはバス等を使ってどのくらいか。その駅を通っているのは何線で、主要駅までの所要時間はどのくらいなのか。こういった情報をまずは整理しましょう。
おそらく、物件購入時に提示されている内容から変更ないはずですので、そのときの情報で問題ありません。物件を売却する際の相場価格を確認する際にも必要になってくる情報ですので、もし不明ならば、ネットで検索するなど調べておきましょう。
ブランド
タワーマンションには人気ブランドのものと、特にそうでないものがあります。人気ブランドとしては、例えば次のようなシリーズがあります。
- 三井不動産「パークタワー」
- 住友不動産「シティタワー」
- 野村不動産「プラウド」
- 東京建物不動産「ブリリア」
ご自身のタワーマンションはブランドにカテゴライズされるか、確認しておきましょう。
相場価格
立地やブランドが確認できたら、相場価格がどのくらいか確認しましょう。インターネットで同様の条件を入力して検索すれば、現在だいたいどのくらいで売却できるかが分かります。まったく同じ物件でない以上、参考程度ではありますが、ざっくりでも把握しておくと不動産業者を決めるときや価格交渉のときに役立ちます。
ざっくりどのくらいで売却できるかが把握できたあとは、実際に不動産業者へ売却査定を依頼してみることをオススメします。不動産業者によって査定結果も変わってきますし、やりとりを通じて営業マンがどんな感じかなども確認できますので、実際に売却を依頼する不動産業者を決める前に査定依頼をしてみると良いでしょう。
周辺環境
近くにスーパーや学校、病院などがどのくらいあるか、生活していく上で必要なお店や施設が近くに揃っているかを把握しましょう。投資目的だけでタワーマンションを所有する場合はさておき、実際に生活するために購入・所有する方々にとっては、いくらマンション自体が素晴らしくても必要な物やサービスが生活圏で揃わない環境では困るため、お店や施設が近くにどのくらい揃うかも必要な情報となります。
また、近くに大きな商業施設の有無や、騒音や渋滞が起きやすい場所があるかどうかも確認しておきましょう。周辺環境は数年でガラリと変わることもあり、新築分譲時と売却時で状況が違うということもよくありますので、いま現在のリアルな状況を把握しておくようにしましょう。
タワーマンションの売り方3パターン
タワーマンションを含め、不動産を売却する際には、まず売却をお願いする不動産業者と「媒介契約」というものを結ぶことになります。この「媒介契約」には次の3つの種類があります。
- 専属専任媒介契約
- 専任媒介契約
- 一般媒介契約
「媒介契約」の3つの種類と特徴ついては以下に簡単にまとめました。
専属専任媒介 | 専任媒介 | 一般媒介 | |
複数不動産会社との契約 | ×(1社のみ) | ×(1社のみ) | ○ |
自己発見取引 | × | ○ | ○ |
業者のレインズ登録義務 | ○ | ○ | ×(任意) |
登録までの期間 | 5日以内 | 7日以内 | - |
こんな方におすすめ | ・早期売却を希望 | ・家族友人にも売却できる可能性あり | ・様々な条件から有利な条件を引き出したい |
注意点 | 立場の弱い業者の場合、不利な条件を飲まざるを得なくなることも | 急いで売却する場合相場より安い価格を提示されることも | 窓口が複数になるため対応が大変 |
媒介契約についての特徴や注意点などより詳しく知りたい方は3つの媒介契約についてまとめた記事も参考にしてください。
業者のレインズ登録義務やレインズについて知りたい方は以下の記事を参照下さい。
失敗を避けてタワーマンションを売り切る裏ワザ
高く売れる特徴に当てはまるタワーマンションの売却をお考えなら、とくに心配はいらないかもしれません。でも売れ残る特徴に当てはまるタワーマンションを売却したいとお考えなら、少しでもうまく売り抜けるための裏ワザを知っておくと良いでしょう。
タワーマンションを失敗無く売る裏ワザ
ここではタワーマンションを高く売るためのコツや裏ワザ6つをご紹介していきます。ご自身が所有しているマンションを売却する際に使えるものがあるかどうか、ぜひ確認してみてください。
- 税制面の優遇をアピールする
- 銀行に相談してみる
- 販売元に相談してみる
- ライバル物件との競合を避ける
- 海外投資家への売却を狙う
- 一般媒介で売却する
税制面の優遇をアピールする
これは主にタワーマンションの低層階物件を売却したい方に使ってほしい裏ワザになります。低層階物件は高層階物件と比べると売りにくかったり高値がつきにくかったりしますので、こちらをぜひ確認して実践してみてください。
2018年に税制が改正となり、低層階物件は高層階物件と比べると固定資産税も安くなりました。
物件を購入する際にかかる費用は1回きりですが、固定資産税の支払いは所有している間は毎年発生します。ですから、少しでも固定資産税を安く済ませたいという買い主は、低層階物件を選ぶ可能性があります。
低層階物件は固定資産税が安く済む、ということを把握しておき、物件売却の際には強くアピールして高層階物件との差別化をはかるようにしましょう。
低層階のタワーマンション売却について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
銀行に相談してみる
今度はタワーマンションの高層階物件を売却したい方に使ってほしい裏ワザです。銀行に相談し、タワーマンションを住むためではなく相続の対策として購入したい人を探す、という方法になります。相続する資産がそれなりにあり、相続税を節約したい人を銀行経由で探して物件を買ってもらうという流れです。
タワーマンションは相続する際の評価額がもともとの物件の価値よりも安くなります。現金のまま相続するよりもその現金でタワーマンションを買って相続するほうが税金が安く済むため、資産家の相続税対策としてタワーマンションが使われることが良くあります。
銀行が直接仲介をしてくれるわけではありませんが、銀行には資産運用の相談に訪れる資産家が多くいますので、相続税対策を考えている人を紹介してくれる可能性があります。タワーマンションの、とくに高層階にある物件を売却しようとしているなら、ぜひ銀行に軽くでも相談してみると良いでしょう。
販売元に相談してみる
誰もが知っているマンションブランドのタワーマンションを売却したいなら、その販売元の不動産業者に相談してみるという方法があります。有名マンションブランドには固定のファンがいて、そのブランド限定で空き物件が出るのを待っている人が一定数いるため、販売元を通じてそういった方々に紹介してくれる場合があるからです。
特に野村不動産のプラウドシリーズや三井不動産のパークシリーズの売却をお考えでしたら、この裏ワザが有効です。どちらもマンションブランドとして大変人気がありますし、野村不動産も三井不動産も仲介に積極的なので、良い味方になってくれることでしょう。
ライバル物件との競合を避ける
タワーマンションに限らず不動産物件全般に言えることですが、売り出し物件が多いと物件価格は下がる傾向にあり、逆に売り出し物件が少ないと物件価格は上がる傾向にあります。普通のマンションであれば、会社員の転勤が決まる3~4月や9~10月は売り出し物件が多く出ますので、物件価格は下がっていくことが多いです。
タワーマンションの場合は、普通のマンションとは違い必ずしも3~4月や9~10月に物件が多く売り出されるとは限りません。そこで力を借りるべきは不動産業者です。不動産業者に売却を依頼する際に、ライバル物件があまり出回っていないタイミングを狙って売り出してもらうようにお願いしておくことで、物件価格が下がってしまうことを防ぐことができます。
ただし、これは物件売却を急がない場合にのみ使える裏ワザになります。物件売却を急ぎたい場合には、ライバル物件が少なくなるタイミングを狙う余裕がなく、すぐに売り出さなければなりません。少しでも高く売却したいなら、ある程度の余裕をもって売り出すようにしましょう。
海外投資家への売却を狙う
日本のマンションを売る、と考えると相手は日本人とつい無意識に決めつけがちですが、日本人ではなく外国の方へ売却するという道もあります。海外投資家に、資産運用のひとつとして日本のタワーマンションを所有してもらうのです。
日本のマンションは全体的に値下がり傾向にありますが、タワーマンションに関しては値段が安定している物件も多くあります。価値が安定している不動産物件は海外投資家からも人気が高く、最近では中国や台湾の投資家たちが日本の不動産を多く購入する傾向にあります。
海外投資家に売る、といっても自分で買ってくれる人を海外へ探しに行く必要はありません。日本の不動産の購入を検討しているような海外の投資家を顧客として多く抱える不動産業者に売却を依頼し、海外投資家への売却も考えている旨を担当営業マンに伝えておきましょう。そうすれば、日本人だけでなく外国人まで視野に入れて買主を探すことが出来ます。
一般媒介で売却する
先にご紹介したマンションの売り方3パターンのうち、一番高く売れる可能性があるのが一般媒介です。価格交渉に負けない交渉力が必要だったり、窓口が増える分対応に時間を割かなければならなかったり、それなりに負荷はかかりますが、うまく交渉できれば専任媒介よりも高値での売却が可能となります。
不動産業者には、それぞれ強みがあります。税金面の考慮に強い業者もあれば、海外投資家とのつながりを多く持つ業者もあります。アピール力が強く物件情報をより早く広く展開していくことに長けている業者もあれば、売却タイミングの調整などこちらの要望をうまく汲み取って臨機応変に対応することに長けている業者もあります。
ここまでご紹介してきた裏ワザをうまく活用するには、こういった強みをもつ不動産業者を複数当たる必要があります。そこで、複数の不動産業者へ売却を依頼できる一般媒介での契約を選ぶことが、少しでも有利な条件でタワーマンションを売却する際のカギとなります。
タワーマンションは複数の不動産業者に売却を依頼しよう
複数の不動産業者に売却を依頼するステップ
高く売るためには、一般媒介を選び、複数の不動産業者に売却を依頼するのがオススメだと前項でご紹介しました。ここでは、一般媒介契約を結ぶことを前提として、複数の不動産業者に売却を依頼する方法を説明していきます。
売却査定を依頼する
実際にタワーマンションを売却するとなれば、まずは売却査定からスタートになります。以前は不動産業者ひとつひとつに査定依頼を出す必要がありましたが、最近は「一括査定サイト」というのものがあり、こちらを利用すれば一度の入力で複数の不動産業者へ査定依頼を出せるようになっています。
同じタワーマンションでも売却を大手に依頼したほうが良い場合と、地域密着の業者に依頼したほうが良い場合があり、物件の条件や売却タイミングによってもどちらを選ぶと高く売れるかが変わってきます。一括査定サイトには物件の種別、所在地、間取りなどの情報から売却に適した不動産業者を選び出す独自のマッチングシステムがあり、マッチング結果をもとに複数社に対して査定依頼が可能となっています。物件の条件から最適な不動産業者を選び出してくれるので、不動産業者ごとの特徴をあまりよく知らない方でも簡単に利用することができます。
複数社に売却査定を依頼するときは、こちらの「査定人気ランキング」を参考にしてください。
実際に売却依頼をする不動産業者を決める
売却査定の結果が返ってきたら、その結果をもとに実際に売却を依頼する不動産業者を決めます。一般媒介契約の場合は依頼先を1社に絞る必要はありませんので、売却査定を受領した不動産業者すべてに依頼を出すこともできますが、ぜひ一度は査定結果を確認し、納得のうえで依頼することをオススメします。
売却査定の結果を見るポイントとしては、査定額はもちろんですが、その根拠もしっかり確認しましょう。不明点や理解できない内容があれば問い合わせをし、査定結果に納得してから依頼を決めるようにしてください。
問い合わせをした際には、不動産業者が誠実に対応してくれるかどうか、信頼できそうかどうか、売却する物件のエリアについて市場の状況や競合物件の状況などに精通しているかどうかも合わせて確認しておきましょう。あとになって「この不動産業者に頼まなければよかった」と後悔するようなことが起こりにくくなります。
また、売却タイミングや売却条件など、こちらのリクエストに対して臨機応変に対応してくれそうかどうかも慎重に見極める必要があります。不動産業者によっては、機械的な対応しかしてくれず、こちらの要望よりも自分たちの都合を優先して売却を進めてしまうようなこともあり得ます。高く売るためには物件に合わせた対応が必要不可欠となりますので、ぜひ不動産業者の対応姿勢も確認したうえで売却を依頼するようにしましょう。
まとめ
日本のタワーマンションは富裕層のシンボルのようなもので、日本人・外国人問わず大変人気があります。しかしタワーマンションの数も増えてきており、いざ売却しようとしたときに売れやすい物件・売れにくい物件の差が大きいのもまた特徴です。
少しでも高く有利な条件で売るためには、高く売るための知識や裏ワザを知っておくことももちろん大切ですが、何よりも必要なのは物件に合った不動産業者に売却を依頼することです。条件に合わない不動産業者を選んでしまっては、せっかくの知識や裏ワザも活用する機会がなく無駄になってしまいます。良い不動産業者を見つけるためには、多くの業者と提携している一括査定サイトを使うのが手っ取り早いです。ぜひ「査定人気ランキング」など一括査定サイトを活用して自分が売却したい物件や条件に合う不動産業者を少しでも多く見つけ、売却を成功させましょう。