子供が小学校に入学するタイミングで、マンションが同じで幼稚園も一緒だったご家族が何組かバタバタと引っ越されました。
その中の一人で、親同士の歳も近く、子供同士も仲良くしていたママさんからこんな質問を受けたことがあります。
「ポストによく入っている不動産会社のチラシ見た?本当にあの値段で売れるなら、買ったときより結構高くなってるよね。うちのマンション価値が上がってるのかな?」
売却を考えているタイミングで、買ったときよりマンションの価値が上がっていたら、こんなに嬉しいことはありません。
残念ながらうちのマンションではなく、ご近所のマンションの話ですが、買ったときより売却価格が上昇しているらしいという噂も聞いたことがあります。
都内の中古マンションの価格はここ数年上昇しているという話も聞きます。
私も引っ越しを考えていた時期があり、ここ数年間、中古物件で売りに出ている自分のマンションの価格を結構こまめにチェックしていました。
しかし、私が見ていた限りでは、買った時よりもマンションの値が上がっている、という実感が残念ながらまるで沸かなかったので、正直にそう答えました。
ポストには毎日のように不動産会社のチラシが入ってきます。
例えば、
「○○地区限定で、マンションを買いたい方がいらっしゃいます。
南向きの3LDK予算は○千万円。大学病院にお勤めの医師のご家族がすぐにでも引っ越しを考えています。」
「○○駅周辺を限定で売却物件を募集しております。
予算は○千万円。IT企業の社長が社員の社宅用のお部屋を2部屋希望されておられます。」
そんなこと具体的に書いちゃっていいのかしらとも思いますが、そもそもこの売却チラシの価格、本当なのでしょうか?
会社の名前を見ると、意外にも大手不動産会社のチラシだったりして、きちんと担当者の名前も大きく書いてありますし、信頼出来そうな気がします。
チラシの会社に電話を掛けると、おそらく、「マンションがいくらで売れるのか一度査定をさせて下さい。」という話になると思います。
この査定価格は、不動産業者が付ける価格です。
この値段なら、この物件が売れるだろうという値段を出してきます。
気をつけなければいけないのは、必ずしも査定価格で売れるという確証がないということです。
色々な不動産会社に査定を依頼した結果、査定価格の一番高い不動産会社と契約を結びたくなります。
しかしながら、高く値を付けすぎてしまったのが原因で、相場と合わずに売れ残ってしまう場合も考えられます。
早く売りたい場合には、査定価格よりかなりの値下げをしなければならない場合もあるでしょう。
マンション売却のチラシに惑わされないように、日頃からお住まいの近所の築年数や規模の似たようなマンションや、ご自分のマンションが中古で売り出された場合にはその価格をチェックしておくことをお勧めします。