「マンションはいくらで売却できるのか?」
「そもそもマンションが売れない時はどうしよう」
不動産会社に査定をしてもらって、媒介契約を結び、いざ、売却活動スタート!頑張ってきれいにしたマンションの部屋に、内覧の申し込みが全くない、まさか売れないなんて状況になったら…。そんな不安を抱いてしまった方のために、今回は、マンションの売却活動が始まってもなかなか内覧者が来ない、マンションがなかなか売れない、そんな状況の時に考えられる理由と対処法をお伝えします。
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マンションを売却したい・内覧者が来ない理由1-売却価格は適正か?
いざ売却活動を始めてもなかなか内覧者が来なくて、マンションが売れない、と感じたらどうしたらいいのでしょうか。内覧をせずに中古マンションの購入を決める人は個人ではまずいないでしょう。マンションが売れるか売れないかは、内覧者が来てくれるかどうかにかかっているともいえます。
内覧を希望する人は、何を決め手に申し込みをするのでしょうか?まず、立地が希望している場所であるかどうか。間取りが希望と合っているか。そして、売却価格が予算の範囲内かということでしょう。
現在、新築のマンションの価格が上昇している影響で新築よりも手の届きやすい中古マンションを検討する人も増えています。中古マンションを検討している方の中には、気になった地域の様々な中古物件を様々比較検討している方も多いでしょう。ですからそのような買主は、価格相場には敏感です。立地や間取りが良くても相場より高いと思えば、購入検討から外れてしまいます。内覧の申し込みをしてもらうには、適切な価格設定が必要になるでしょう。
売却価格が適正かどうかなんてどうやって分かるの?と思う方もいらっしゃるでしょう。マンションの査定を不動産会社に申し込む時に、1社だけにしか申し込んでいなかった、という場合、査定価格の比較検討が出来ません。査定を申し込む際には、出来るだけ複数の不動産会社に査定を申し込むのがいいでしょう。複数の査定金額を比較することで相場がどれくらいなのかを掴むことができるからです。査定の依頼は無料です。一括査定サイトなど一度の入力で複数社に査定の依頼が同時にできるサイトもありますので、どんどん査定を申し込みましょう。 また、売却を考え始めたら同じ地域の中古マンションの売却情報をこまめにチェックしておくことです。規模や間取りが似ている物件があれば、その売却価格は参考になるはずです。また同じマンションの他の部屋の売却情報をチェックするのもおすすめです。新築で購入している場合は、マンションの他の部屋が新築時いくらくらいで販売されたか分かるでしょう。中古で売り出した価格が新築時と比べてどのくらい下がっているか、上がっているかなど、同じマンションの売却情報は非常に参考になります。
マンションの売却活動が始まって3ヶ月以上経っても内覧の申し込みがまったくない、このままでは売れない、と感じたら、まず相場よりも高い価格設定でマンションを売りに出してしまっていないか、売却価格の見直しを検討してみましょう。
マンションを売却したい・内覧者が来ない理由2-需要はあるか?
マンション売却することになったが、売却活動を始めても全く内覧者が現れない。このままでは売れないかもしれない、とちょっと焦りを感じてしまいます。
内覧者が現れない理由として、2つ目に、売却するマンションに需要がないという理由も考えられます。
人気のあるエリアで新築、中古共に供給が少ない場合には、需要の方が供給を上回りますので、すぐに買い手が付くことが多いでしょう。しかし、郊外の駅から離れた人気のないエリアでは需要が少ないので、売りに出してもなかなか売れない、という状況になってしまいます。また、周辺が庶民的なエリアなのに、所有しているマンションの部屋だけが広くて豪華な場合、そのような部屋を購入するような需要がそのエリアにはない、というケースもあるでしょう。
需要がない、というのとは少し違うかもしれませんが、その他に競合も理由として考えられます。大規模なマンションなどでは、複数の部屋が同時期に売りに出される場合もあります。競合物件がある場合には、需要はあっても供給過多になっている可能性もあります。もし、同じマンションで複数の部屋が同時期に売りに出される場合には、売却時期に余裕があれば、売却する時期を延ばすのが一番いいでしょう。同じマンションで売却が競合してしまうと、どうしても間取りや方角で有利不利が出てしまいますし、自分の部屋の方が不利な場合は売却価格を下げざるを得ない場合も考えられます。
需要がなくて売れない、といった理由の場合には、仲介による売却ではなく、直接買い取ってくれる不動産会社を見つけて買取りによる売却に切り替える、という方法があります。不動産会社の中には、転売を目的にマンションを買取ってくれる業者があります。買取りによるマンションの売却は、仲介によるマンション売却の場合よりも2割から3割安い価格で売却することになりますが、その値段さえ折り合いが付けば、すぐに売却して現金化することが可能です。
マンションを売却したい・内覧者が来ない理由3-不動産会社の販売活動は?
マンションを売却出来るか出来ないかは、不動産会社の営業力も理由として大きく影響するところです。多くの物件を抱えて手一杯、なかなか手が回らない、といった状況の時、売りにくいといった理由で、そのような物件は後回しにされてしまう場合もあります。
近所に売却物件が多く出ているが、売れ残っているような感じはない(需要はある)、似通った物件の売却価格と比べても自分のマンションの売却価格が大きく相場を外れて高すぎるという感じはない(価格は適正である)、など、先に述べた理由にまったく心当たりがない場合は、不動産会社の営業力のなさが売れない理由なのかもしれません。
ここで、不動産会社との媒介契約の種類について少し説明しておきたいと思います。
マンション売買の仲介を依頼するために不動産会社と結ぶのが、媒介契約です。この媒介契約には、複数の会社とも契約を結べるか結べないかで大きく分ると2つの種類があります。
まず、専任媒介契約・専属専任媒介契約です。媒介契約を結べるのは1社だけで、他の不動産仲介業者とは媒介契約を結ぶ事は出来ません。メリットは、マンションの売却が成立すれば必ず仲介手数料という報酬が手に入りますので、営業に力を入れてくれるということでしょう。デメリットは、囲い込みをされる心配があるという事でしょう。囲い込みとは、自分の会社で買い手を見つける事が出来るまで、他社からの内覧希望の問い合わせがあるにもかかわらず、一切紹介しないなどという行為です。そうする理由は、自社で売買契約を完結することで売り手、買い手両方からの仲介手数料を手に入れようとしているのです。
契約のもう一つは、一般媒介契約です。専任や専属の場合には1社のみとしか結べなかった媒介契約を複数社と結ぶ事が出来ます。メリットは、複数社が物件の売却窓口となるので、不動産会社同士での競争意識が働き、早期に売却出来ることが期待できることでしょう。 デメリットは、一番早く売買契約を成立させた不動産会社にのみ仲介手数料は支払われますので、高い広告費をかけて営業をしても元が取れない可能性があります。このマンションは売れない物件だと判断されてしまうと、積極的な営業活動をしてくれないといったデメリットが考えられます。
なかなか内覧者が来ない、マンションが売れない、と思った時、不動産会社との契約を見直してみるのも一つの手です。人気のある物件なら一般媒介契約でもいいと思いますが、売れない、売りにくい物件の場合は特に、専任、専属契約に切り替えてみた方がいい時もあります。また、専任、専属で契約している場合、契約の期間は3ヶ月となっています。ですから3ヶ月を目処に売れないと思ったら、思い切って不動産会社を変えてみるという方法をおすすめします。
不動産会社選びは、マンション売却には非常に重要であるということがおわかりだと思います。自分のマンションに合った不動産会社を見つけるためには、査定を出来るだけ複数の会社に依頼することです。複数の会社に査定を依頼する理由とは何でしょうか?査定を複数の会社から取る事で、その査定金額を出す根拠の説明に矛盾がないのか、不動産会社の売却する熱意はあるか、などを比較検討することが出来るからです。