不動産サイトで同じ物件の情報が複数出てくるのはなぜ?

同じ物件の情報がいくつも並んでいるという“ギモン”。
今は、初期段階なら直接現地の不動産屋さんに出向かなくとも、インターネット経由でいとも簡単に“アタリ”をつける(イメージを持つ)ことができます。

「試しにちょっと探してみようかな?」と、新築、中古マンション、賃貸マンションの売却物件情報をインターネットで探したら、「おや?」と感じた経験はありませんか?

(同じような中古マンション物件が3つも4つも並んでる……これって、…何?)

一つの物件情報が複数の不動産ポータルサイトに掲載されている分には、特に問題ないわけです。「ヤフー不動産」に1件、「ソニー不動産」に1件などの場合ですね。でも、1つの不動産ポータルサイトの同じページ内に、扱っている不動産会社こそ違うようだけど、同じマンション物件情報がいくつも並んでいるのを発見したら、私ならこう考えてしまいます。
「このマンション、中古だし、きっとずっと売れてないから、数を増やして何とかしようとしてるんだな」とか「いろんな不動産業者が掲載してるってことは、査定に問題アリ物件?」

あなたがもし、中古マンションの売却を考えているなら、査定段階後にも、自分の物件がこのような事態にならないよう注意する必要があります。
では、なぜこのような状況が起きるのか?これを避けるにはどうしたらよいのか?についてお話しする前に、ちょっとブレイクです。
買い手の立場だったら、物件とどんな出会い方をしたらワクワクするか?ちょっと考えてみましょう。

マンションに限らずですが、私は、不動産は「出会い」だと思っています。
決して安い買い物ではないので、それはもう本当に特別な「出会い」、運命と言えるかもしれません。
売却物件の出し方にも「特別感」があったらベストですよね。

例えば、特別な靴が欲しい!とあちこち探しているとします。
「なかなか良さそうだな」と思っても、複数のお店に同じものがあったら、どこにでもあるもの=簡単に手に入るもの=特別ではないもの
と考えてしまうのではないでしょうか?
いくつもお店をめぐり、そこにしかない靴、イメージしていたとおりの特別な靴
「やっと見つけた!」「やっと出会えた!」という特別感が大事なのです。

さて、1つの不動産ポータルサイトに、同じ物件情報が並んでしまうことについて、なぜこのようなことが起きているのか?

せっかく査定が完了しいよいよ売却情報を掲載しようと、あなたが物件の媒介を依頼した元付け業者の承諾を受けて掲載しているのが普通ですので、元付け以外の業者が勝手にポータルサイトにあなたの物件を掲載していることはまずないのです。つまり、売却依頼をお願いしている元付け業者にも責任があるというわけです。

例えば、●社と媒介契約を結んだとします。
その●社がなるべくよい査定額で、売却するために、広告範囲を拡げ反応率を上げようと、他の▲社や◆社にもマンション物件情報の掲載を依頼するということはよくあることです。これ以外にも、ほかの会社が「□□物件を当社のポータルサイトで紹介してもよろしいですか?」と●社に問い合わせしてくることもあります。

仮にポータルサイトに掲載するにしても、媒介会社が掲載しているポータルサイトを避けてもらうように話しておくのがベストです。
実はこれができていない不動産業者は思っている以上に多くあります。
ですので、媒介契約を結ぶ時点で、あくまでも自社のHPにだけ掲載してもらうことなど、こちら側からきちんと要望は伝えておくようにしましょう。