マンションでペットを飼っている方の中には売却を考えている方もいらっしゃるでしょう。ペットのせいでマンションの査定額が下がったり、売却価格も低くなったりしまうのではないかと心配になりますよね。今回はペットを飼っているマンションの売却について不動産会社スマートアンドカンパニーが解説していきます。
記事でわかるのは以下の内容です。
- ペットを飼っていたマンションの売却価格は下がるのか
- ペットを飼っていたマンションをより高く売却するための6つの方法
- ペットを飼っていたことを購入希望者には伝えた方がいいのか
Contents
ペットを飼っていたマンションの売却価格はどのくらい下がるのか?
傷や汚れがひどい場合は査定が下がる場合もある
ペットをマンションの部屋の中で飼っていたというだけで、低い査定額を出す業者はあります。中には、通常の査定額よりも100〜200万程度低い査定額を出すところもあるようです。ただし、ペットを飼っていたからと言って査定額が必ず低くなるかというとそれは査定する不動産業者による、というのが正直なところです。
ペットの爪跡などで部屋の中に傷や汚れがあるときは、修繕の費用分を査定額から引いて算出する場合があります。しかし、その場合でも査定額から100万以上の価格を引くのではなく、だいたい50万程度だと言われています。
ペットを飼っていたからといって査定額から100万以上の値引きをしてくる業者は、あまり信用ができないと知っておくことが大切です。損をせず、中古マンションの売却をするためにも、必ず覚えておきましょう。
ペット中心のマンションはアピールポイントになる場合も
ペットと暮らしたいという需要の増加により、ここ20年ほどでペットに優しい物件が激増しています。例えば、共用部に犬の足洗い場があったり、犬が待機できるリードフックが付いていたり、部屋は消臭クロスが完備、床は肉球が滑りにくいようにコーティングしてある物件もあるほどです。
ここまで、至れり尽くせりのマンションであれば、最初から「ペットが飼えるマンション」として売り出していますから、たとえペットを飼っていたからといって、マンションを売却しようとしたときに査定金額が大幅に下がることは考えにくいでしょう。ペットを買いたい方向けにアピールポイントにもなる場合もあります。
ペットが原因で購入希望者から値引きを要求された場合は
中古マンションの売却は、ペットを飼っているか否かよりも、臭いはないか、傷は修繕されているか、部屋は清潔であるかが買い手のポイントであると言い換えても良いでしょう。
希望価格を提示してみて、買い手がリフォームが必要だと感じたら、値引き交渉をしてくると思います。その交渉にどこまで応じるかで売却金額の値下がりが決まります。
しかし、値引き交渉はどんな中古マンションでも起こりうることです。値下げしても良い価格をあらかじめ不動産業者に伝えておき、それ以上の値下げを要求されたら売却は見送り、次の買い手を待つことにしても良いと思います。
ペットを飼っていたマンションを高値で売却するための対策6つ
動物を飼っていた中古マンションを売却するときは、査定額や売れる値段を気にする他にも、内覧の時に気をつけたいところが多々あります。業者が仲介として入るため気にしすぎる必要はありませんが、買い手が付きやすくするためにも最低限気にしておきたいポイント6つをご紹介したいと思います。
- ペットに理解ある不動産業者を探す
- においを消す
- ノミやダニの駆除
- ペットの毛の掃除
- ひっかき傷の対策
- 内覧時はペットを預ける
ペットに理解ある不動産業者を探す
ペットを飼っていた中古マンションを上手に売却するには、まずは多くの業者に査定を依頼して、自身のマンションにぴったりの業者はどこなのか見極めることが大切です。
ペットを飼っていたマンションを以下に前向きに、買い手にアピールしてくれるかがカギになってきます。まずは多くの業者に査定を依頼してみてから、良い営業マンのいる業者を絞り込んでいきましょう。
多くの業者へ査定を依頼する場合は一括査定サイトが便利です。査定サイトを利用すれば一括で複数社へ無料で申し込みができます。最新の査定サイトランキングから人気の査定サイトを探してぜひ活用してみてください。
においを消す
まずやるべきことは、動物特有のにおいの対策をしておく必要があります。中古マンションについているにおいは、生活していたら気にならないかもしれませんが、内覧に来る人は動物を飼っていなかった場合かなり気になることはたしかでしょう。特に動物が苦手な人にとって動物のにおいは不快に感じてしまうことがあるため、対策を行いましょう。
臭いは自分ではわからないものです。インターネットで業者を絞り込んだら、不動産業者や仲介業者の訪問査定を必ず受けて、客観的に臭いを判断してもらうと良いでしょう。
当初からペットを飼う目的でマンションを購入していれば消臭クロスのマンションである場合もあり匂いの心配は少ないです。築年数が古いマンションですと、消臭クロスではない場合が多いですから、よりペットの匂い除去に気を付ける必要があります。一番ペットの匂いが染み込むのは、壁紙です。ここはお金をかけて消臭クロスに貼り換えましょう。壁紙をはりかえることで、猫のひっかき傷も解消されます。
ペットを飼っている家の消臭ができる、ハウスクリーニング業者がありますので、利用するのも一つの手です。 強い臭いがある場合には、消臭工事を行う業者もいます。その場合、石膏ボードをはがしたり大掛かりなものになりますから、ご自身のマンションの臭いの強さをまずはご確認ください。 ただ、本当にペットの臭い強い場合には、消臭工事を行っても、壁の素材そのものに老いが染み込んでいしまっていて、完全には取れません。 その場合は、動物が好きな買い手を探すことも検討してみましょう。
ノミやダニの駆除
次に、アレルギーが出る関係のものの対策です。とくに動物の毛やノミ・ダニなどの虫にアレルギーが出やすい方が多いです。間取りや立地を気に入ってくれた買主が、ノミやダニアレルギーだったらどうでしょう。動物が苦手以前の問題で、健康被害を及ぼしかねません。 なるべく多くのひとが、あなたの中古マンションを購入視野に入れてもらえるように、ノミやダニの駆除はなるべくしっかりと行いましょう。
床がフローリングではなく、カーペットという場合には特に念入りに行うことをおすすめします。 駆除の方法は、出かける際などに市販の燻煙剤などを使って、部屋中のノミやダニを退治しましょう。帰宅後は掃除機をかけることを忘れずに。最近では、煙の出ないタイプもありますから、火災報知器の心配もありません。
ペットの毛の掃除
ペットの毛は、散らばっていると不潔な印象を感じさせてしまう恐れがあるため、隅々まで掃除し除去しておきましょう。
ちなみに上記の対策は、すべてハウスクリーニングの専門業者に依頼すると手間もかからず楽に済ませることができます。費用は1回7万円以内でできる場合が多いでしょう。また、内覧の前と、実際に引き渡す前に行うのがベストです。2回行う必要があるため、2回で割引してくれる業者を探してみるといいかもしれません。
ひっかき傷の対策
中古マンションについてしまったひどい汚れや目立つ傷は修繕するか、交換するなど行い査定に備えましょう。特に猫を飼っている中古マンションですと、猫の習性として爪を研ぐこともあり、床や柱、建具などに傷がついている場合もあります。
最低限の修繕はすべきですが、大きくリフォームしてから売却する必要はありません。買い手側が自由にリフォームすることも視野に購入を検討している場合もあるからです。無駄な出費は極力抑えるべきです。
ただし明らかに中古マンションの部屋の価値が下がるほどの大きな目立つものは、直しておいた方がいいでしょう。
小さな傷や修繕するかどうか迷った場合には、不動産会社の担当者と相談することをおすすめします。小さい傷の場合は、買主と相談して修繕を決めた方が良い場合もあります。
マンションの床の傷の修繕については以下の記事も参考にして下さい。
内覧時はペットを預ける
内覧する人が来るときは、飼っている動物は中古マンションの室内から出しておくことがおすすめです。なぜなら、内覧にくる人が動物好きとは限らないためです。動物が苦手な人にとっては、同じ室内に動物がいることにストレスを感じたり嫌悪感がしてしまう場合があります。それが原因で、売却予定の中古マンションの印象が悪くなってしまうことが考えられます。 さらに、動物も見知らぬ人が来ることにより吠えてしまったり、暴れてしまうこともあります。また、内覧者にアレルギーがある可能性もあります。 これらの場合、内覧者が落ち着いて中古マンションの内覧をすることができないため、買い手をつけやすくするためにも動物は外に出しておきましょう。 家族の誰かが外に遊びに連れていってあげたり、頼れる人がいない場合には一時的にペットホテルなどを利用するのも手でしょう。
居住中のマンションを売却する場合の内覧について書かれた以下の記事も参考にしてください。
ペットを飼っていたことを内緒にしてもいい?
ペットの飼育は正直に話すべき
ペットがマイナスイメージになるかもしれないから、最初から言わないでおこう、と思われるかも知れません。 しかしながら、買い手は内覧の時に、何人かは違和感に気が付くと思います。そこで正直に答えないと不信感を生むことになり購入を見送られてしまうかもしれません。 たとえ正直に言っても、臭いがあるくらいで、相場より若干安いのなら購入すると決めてくれる人も中にはいるでしょうから、必ずしもネガティブにならず、事実は正直に話しましょう。
動物を飼うことができるマンションで飼っていた場合は、内覧に来る人は、動物を飼っていたり、これから飼おうと思っている人もいることが多いでしょう。そのため、売却予定の中古マンションがいかに動物を飼いやすいところであるかを伝えることが大切です。たとえば、動物関係のお店や、お散歩に向いた道などの情報を教えてあげることがおすすめです。内覧に来た人がここに住んで動物と一緒に生活していくイメージがわきやすくなるし、動物にとってもいい環境であることがわかれば購入の決心にも繋がります。 動物を飼うことを考えていない人にも、今まで動物飼っていたことにより、今後買主がクリーニングをしなくてはいけない費用分安く売却するということや、傷をリフォームできれいに直していた場合には通常の中古マンションよりも部屋はかなりきれいな状態であるという長所のアピールをしておきましょう。
動物を飼っていたからといって全てが不利になるというわけではなく、買い手にとって良い情報を与えることにより、売却しやすくなることもあります。 伝えるべき点はきちんと伝えて、中古マンションを上手に売却しましょう。
ペット不可のマンションだった場合は
動物を飼ってはいけないマンションだけど、秘密で飼ってしまっていた場合もあるかと思います。そんなときには、気をつけなくてはいけないことが多々あります。
まず、買主は動物を飼うことは禁止という認識の上で内覧に来ます。動物が苦手な方の場合は、あえて動物を飼うことができない中古マンションを選んでいることもあります。そこで飼っていたということがわかれば、その時点で購入をやめてしまう人が多いということは頭に入れておきましょう。
それを避けるために、飼っていたということを買主にも秘密にしておくことはかなり危険です。あとからバレてしまったときに、裁判沙汰になり、賠償金を支払わなくてはいけない恐れがあります。動物を飼っていないことにして、査定も高く高値で売れたとしても、後々多額のお金を支払うはめになるのです。そのため、買主に秘密にするということは絶対にやめておくべきです。もしも不動産仲介に、秘密にしておくことを提案されたとしても、断りましょう。 買主には、すべて理解してもらい、納得してもらった上で購入してもらい、トラブルがないようにしましょう。
まとめ
以上、ペットを飼っている中古マンションの査定・売却ポイントについてお話ししました。
- 必ずしもペットが理由でマンションの査定金額や売却価格が低くなるとは限らない
- ペットがいたマンションは部屋を清潔にしておく
- ペットを飼っていたことは購入希望者に正直に伝えるべき
中古マンション売却においては、動物の毛が残っていないか、ノミやダニは駆除されているかは清潔かどうかの判断されるポイントです。また、臭いや傷がないかなどは、通常の中古マンションを探す買い手はペットの如何に関わらずチェックしている点です。 ペットがいてもいなくても、部屋は清潔に保つことをお勧めします。
まずは、複数社査定をして中古マンション売却にぴったりの業者を探しましょう。