中古マンション売却査定のポイント(99)マンション売却と近所の目

売却の流れと基礎知識

中古マンションを売却する際にやはり気になるのは近所の目かもしれません。


分譲マンションの購入時点で売却を意識している人は多くないかもしれませんが、万が一売却する場合には同じマンション内で一体どのくらいの査定額がついているのかは皆興味があり知りたいと思っているはずです。
では、近隣に知られずに中古マンションを売却することはできるのでしょうか?
今、住んでいるマンションを売りたいと思っているが、近隣に知られると、なぜ今売却するのか、もしかして知られたくない事情で売ることになったのではと、憶測されどうしようかと困っているという相談を受けることもあります。
どうしたら引っ越しをするまで、近隣知られることなく、中古マンションを売却することができるのでしょうか。
ちなみに、このケースのように近隣に知られないように売却したいと考える人は、実はたくさんいるようです。特別な事情がない場合でも売却に際して余計な詮索をされたくない、と考える人も多くいます。
では、本当に近隣に知られないように中古マンションを売却することは可能か?といえば、売却を仲介する不動産業者を選ぶ必要がありますが、一応可能です。
通常、中古マンションの売却を行う際には、不動産会社にコンタクトし売却したい物件を訪問、内見してもらっての査定、仲介活動と進んでいくのが一般的です。
ただしその方法では、住居マンションに数回不動産会社の営業マンが訪問することになる、また、通常の売却仲介の場合は近隣へのポスティングが行われますので知られないようにとはいかないことが多くあります。
そのような一般的な方法をとらずに、秘密裡に中古マンション売却を進めていく一番簡単な方法は不動産流通標準情報システム(レインズ)を通して、不動産業者同士の情報のやり取りだけで買主を見つけるという方法があります。
レインズは、不動産業者でかつ会員登録をしていなければ利用できません。
レインズでは日本全国の売却対象物件を参照できるシステムのため、購入物件を探している不動産会社はあなたの物件を見つけることができます。
全国で同程度の中古マンションがどの程度の価格で査定されているかも一目瞭然で閲覧ができますが、一般の人がレインズであなたの物件情報を知ることはできません。
よって、万一近所に不動産業者、不動産会社に勤務している方がいる場合以外は売却中であることはわかりようがありません。
一般的な方法を用いるよりも可能性はずいぶん低いと思われますい。
※レインズの情報については、登録方法によっては、一般の人が「不動産ジャパン」というサイトを通して見ることができる場合もあります。
ただ、売却対象は不動産業者のみになるため売却可能性の幅が若干狭まるという側面もあります。
それでも、どうしても絶対に知られずに売却したい!という場合は、以下のとおり二つの方法があります。
一つ目は、中古マンションの仲介を依頼した不動産業者が持っている既存顧客情報の中だけで買い手を探してもらう、という方法です。
もともとその不動産業者が持っている顧客リスト内から検索していくので、都合の良い買い手がいればよいですが、いない場合は、マンションを売却できるまでかなり時間がかかることがあります。
もう一つは、中古マンション仲介を依頼した不動産業者に直接買い取ってもらうという方法です。この方法は後2か月後、今すぐに売却しないといけないというとき、買い手が見つからないという場合には特に有効な方法ですが、売り急ぐことになるため査定を受けた金額から実際に買い取られる金額が数百万安くなってしまうこともありますので、他に方法がない場合以外は、あまりおすすめできません。
その場合は、できるだけ小さな地元の不動産業者ではなく、大手の不動産業者に依頼した方が売却金額の交渉などスムーズに話が進むでしょう。
そして、「近所に知られたくない」という売主の希望をしっかりと聞いてくれる業者を選ぶことが大事なので、仲介業者選びは特に慎重に行うこと。査定額や仲介活動の状況を見て、必要に応じて仲介先の業者を変えるということも念頭にいれながら、中古マンションの売却を有利に進めていく必要があるでしょう。