熊本の中古マンション売却査定の相場価格は

売却の流れと基礎知識

熊本地震で被災された方々には心からお悔やみとお見舞い申し上げます。
被害に遭われた方の中には今後自身が所有しているマンションや戸建てを売却したいとお考えの方も多くいらっしゃると存じます。そういった方々のために少しでもお役に立つことができればと思い熊本の中古マンションや中古戸建を少しでも高く売却するためにはどうすれば良いのか、どうすればスムーズに進めることができるのかをご紹介したいと思います。

過去の地震における教訓


大きな災害が発生した地域は、後に中古マンションや戸建てといった不動産の価格が下がる傾向にあります。阪神・淡路大震災や東日本大震災では震災後に大幅に人口が流出したため地下が下落したことは記憶に新しいと言えます。
阪神・淡路大震災は木造戸建住宅が密集している地域において広範囲に火災が発生し、街が焼け野原のような状態になってしまったこともあって、火災による被害が大きかった地域に住んでいる人は引っ越さざるを得ない状況に追い込まれました。
また、東日本大震災におきましては津波や放射能によって多くの方が他府県に流出する事態が発生しました。中でも福島の放射能における影響は大きく、避難生活を余儀なくされた方も多く、一気に人口が流出したと言えます。
このように、阪神・淡路大震災の火災、東日本大震災の津波と放射能といった二次災害による被害は人々の生活を激変させ、中古マンションや戸建てなどの不動産の価格にも大きく影響を及ぼす事態を招く結果となってしまいました。
大規模な震災を経験することとなった阪神・淡路大震災や東日本大震災に共通するのは、後に土地区画整理が行われたことによって道路が美しく整備され、これまで雑多な街並みだったところも住環境が良い街になったということです。これは中古マンションや戸建てなどの不動産を売却する際の査定のポイントアップにも繋がりますし、何より災害の教訓が生かされて災害に強い街になり人気が回復していくと言えます。
これは熊本地震にも言えることで、土地区画整理事業が複数の箇所で行われる可能性もあり、震災前よりも住みやすい住環境に生まれ変わる可能性も考えられます。そうすると人気が高まり中古マンションや土地の価値も回復し売却の際の査定額アップに繋がります。
もし中古戸建の売却を検討される場合は、更地にしてしまうことをおすすめします。更地にする場合は費用がかかりますので難しい場合もありますが、購入する側の立場としては選びやすいですし、売却する側としましても取り壊し費用が値引き交渉の対象になってしまうといった事態を避けられます。取り壊さないで売却する場合でも、複数の取り壊し業者から見積もりを出してもらって買主にお伝えしましょう。そうすることによって費用が明確になりますし、売却の際も揉めることがありませんのでおすすめします。

熊本地震における不動産への影響


震災直後の段階では高く売却したくてもその可能性は極めて低い傾向にあります。しかし今回の地震では他府県への移住を余儀なくされるような被害は少なく、熊本の街から一気に人がいなくなるといったことはありません。そのため一時的に地価が下がることは避けられないものの、比較的早い段階で回復する可能性は十分に考えられます。
相次いで大きな揺れの地震が発生したものの、放射能や津波などの2次災害による被害が少なく、街そのものが破壊されるといった被害はなかったことは不幸中の幸いだと言えます。
また、熊本地震では連続して生じた大きな地震によって多くの住宅が全壊または半壊しました。こういったエリアは周辺の地権者が協力し合うことによって土地区画整理事業が行われる可能性が高まります。土地区画整理とは整備が必要とされる市街地の一定の区域で土地所有者から少しずつ土地を提供してもらって公共施設用地にすることによって利用価値を高めるという制度ですが、複数の地権者がまとまらなければならないためなかなか上手く進捗しないことも多いものです。しかし、震災といった規模による被害においては同じタイミングで複数の地権者が住宅を失っていることから土地区画整理事業が進みやすく街の再建に対する機運はかなり高まりますし、今までより更に魅力溢れる災害に強い街として生まれ変わるに違いありません。
こうして熊本が新生することによって九州の中でも屈指の人気エリアと成り得る可能性もありますし、人口増加も考えられます。
中古マンションや土地などの不動産を売却するのなら少しでも高く納得のいく価格で売却したいものです。震災直後は査定に影響を及ぼしますが、後に新生することを見越したうえで、売却を急ぐことはおすすめできません。査定額が大きく変わってきますので、まずは中古マンションや中古戸建など不動産の動向を見守ることをおすすめします。
熊本地震が発生するまで九州地方は比較的地震が起こるリスクが低いエリアだと認識されていました。また、1981年以降の新耐震基準を満たしている住居の構成比を示した耐震化率は2013年度の調査によると全国の平均が82%なのに対して熊本県は76%でした。しかし今後、地震におけるリスクの判断基準が見直される可能性が考えられます。そうした中で復興に向けて需要が高まっていきますし、2019年夏には熊本都市計画桜町地区の再開発として日本最大級のバスターミナルを有する複合施設が、2021年春にはチャペルやホテルや商業施設などを有するアミュプラザ熊本が誕生する予定です。これらの都市開発によっても熊本の地下は支えられていますし、復興の足掛かりになるということは言うまでもありません。

熊本における中古マンションの売却と査定ポイント


熊本市の路線価は2018年から投資需要が増加した影響もあって上昇傾向にあります。その一方で熊本市の中古マンション市場はといいますと取引件数自体が横ばいになっていて需要に対する供給が追いついていないことから、中古マンションの売却を考えている人にとっては正に売り時と言うことができます。比較的築年数が経っている中古マンションの物件数が多いため築浅の中古マンションは希少価値があることから、査定額も高く有利な条件で売却しやすい状況です。また、さまざまな商業施設の建設予定もありますので、こういったことからも熊本における中古マンションの査定額は大きく期待できると考えられます。
部屋の大きさとしましては60㎡以上のファミリータイプが中古マンションの売却市場の中心ではありますが、2部屋以下の物件は希少価値が高く単身世帯や夫婦のみの家庭に対して売却しやすいと言うことができます。
一般的に中古マンションの売却を考えた場合まずは一括査定のサイトなどで状況を把握しますが、最終的にどの不動産会社に依頼するのかは慎重に選びましょう。不動産会社によって中古マンションを売却する際の力量はかなり異なります。査定額が高いからといって実際にその査定額と同様の価格で売却してくれるとは限りません。査定してもらった際はその査定額の根拠を明確にしてもらうとともに、不動産会社の強みや販売戦略などをしっかりと確認しておきましょう。もちろん担当者の誠実さや熱意も大切です。トータルしてどの不動産業者に依頼するのか、慎重に見極めることを意識しておきましょう。
査定金額にばかり目がいきがちになりますが、その査定額通りまたは査定額以上の価格で売却するためにもさまざまな視点から判断することをおすすめします。