中古マンションの売却を検討している場合、気になるのが物件の「査定価格」。査定価格は高ければ高いほど良いと思うかもしれませんが、果たしてそうでしょうか。妥当な価格より極端に高い価格で売りに出せば、売れればそれだけ得ですが、なかなか買い手が見つからず、売れ残る可能性が高まります。反対に査定価格が安かった場合、そのまま販売すればすぐに売れるでしょうが、損をすることになります。「なるべく高く」「より早く」中古マンションを売却するためには、査定価格は最も大事なポイントです。その査定価格を算出する際の、「査定方法」について詳しくみていきましょう。
査定価格の決め方
どんな中古マンションであっても、まったく同じ条件の物件はないので、価値は違っていて当然です。ですが、売却しようとしている中古マンションと似た条件の物件が、これまでにいくらで取引されたかを調べて比較することはできます。類似物件であれば、立地条件や建築年数を比較します。築年数がある程度たっていたり、大規模なマンションであれば、過去に同じ建物の別の部屋が取引されている可能性は高いでしょう。同じマンションで過去の取引事例があれば、階数や間取り、部屋の方位などを比較し、査定価格を決める事ができます。
売却の時期
過去の取引された物件の売却時期と比べて、現在中古マンションの相場が上がっているか下がっているかを調べて、査定価格を算出します。特に相場に変化がない場合は、年数が経っている分、当然古くなっているので、査定価格は一般的には低くなります。
その他のポイント
中古マンションの室内の状態も査定価格に影響してきます。例えば、リフォームしたての物件であれば、査定価格は高くなりますが、設備が古くなっていたり、壁紙やフローリングに傷が目立って、今後リフォームが必要なら、査定価格は低くなります。査定の際に、欠陥を隠したり、不具合を申告しなかった場合は、査定額は上がるかもしれませんが、後々トラブルになりかねませんので、査定の精度を上げるためにも、細かなところもしっかり見てもらいましょう。
担当者で査定価格が変わる?
ここまでで述べたような査定のポイントを点数化し、不動産会社の担当者が、査定価格を決めていきます。各社、査定のマニュアルがある場合もあります。しかし、担当者によっても査定価格が変わることがあります。
過去に同じような物件の取引で、苦労したことがあれば査定価格を低く見積もるかもしれません。反対に、もし同じような条件の物件を希望している買い手をお客さんとして持っている場合は、強気の査定をするかもしれません。担当者も人なので、主観が入るのは当然といえます。
複数の業者に査定依頼する
業者や担当者により査定価格は変わりますので、より多くの査定結果を得ることが重要です。ネットで簡単に複数の業者に査定依頼できるサイトもあります。複数の業者に査定してもらい、その査定価格になった理由を聞いて勉強すれば、実際いくらぐらいで売れそうなのかが、自ずとわかってくるでしょう。同時に、その業者や担当者が信用できるどうか、相性が合うかどうか、確認するといいでしょう。
相場よりあきらかに高い価格を提示してくる業者は、契約を取り付けたいだけの可能性もあります。査定の時だけ調子の良い事を言って、契約後、やはり売れないから値下げするように言われた、、、というような事にならないよう注意しましょう。
どんなに慎重に不動産会社を選んで、妥当な査定額だったとしても、それが絶対に売れる価格ではありません。実際に市場に出してみなければ、売れるかどうかはわかりません。
最終的に販売価格を決めるのは、売主であるあなたです。査定価格に納得がいかなければ、希望をしっかり伝えて、後悔しないよう販売価格を決めて、売却を成功させましょう。