「築年数が古く老朽化が激しく売れそうにないから親の家を相続したくない」
「相続しても空き家の管理ができない。固定資産税を支払っていくことが難しい」
「タダでもいいから相続する予定の親の家を引き取って欲しい」
といったお悩みを抱える相続人の方に向けて記事を作成しています。
相続したくない不動産を手放すための具体的な方法を解説しています。
老朽化が激しく仲介の売却で買い手が見つからない相続不動産は、買取を検討した方がいいので、不動産業者に依頼する方法をご一読ください。
Contents
親の家を相続したくない時の対処法 ⑴売却する
不動産会社に仲介を依頼して買主を探してもらい売却する方法はもっとも高値で売ることができる方法です。
もしもまだ売却の査定を取っていない場合には、一括査定サイトを活用し、査定を取ってみることをおすすめしています。
「すでに仲介の依頼はしているが、老朽化が激しく問題を抱えているからか売れそうにない」という場合には、相続不動産専門の業者による買取という手段がありますのでご安心ください。
売却のメリット
・空き家の維持管理費がかからない
誰も住まない親の家は放置したままにすることは出来ません。近隣に迷惑がかからない程度に定期的な管理が必要です。売却する事で、空き家を管理する義務から解放されます。
・固定資産税の支払いがなくなる
不動産は所有しているだけで毎年固定資産税が課税されます。売却する事で税金の支払いがなくなります。
・不動産を現金化できる
利用しないで費用が出ていくだけの親の家を現金化する事ができます。
売却のデメリット
・いつ売却出来るか分からない
親の家の状態や立地によっては需要がなく、なかなか買い手がつかないケースもあります。仲介で成約するまでの平均は3ヶ月程度ですが、もちろんそれ以上掛かってしまう可能性もあります。
・売却するための費用がかかる
不動産を売却する際には費用が掛かります。成約後に不動産会社に支払う仲介手数料、印紙税、登記費用などです。売却で利益が出た場合には、譲渡所得税が課されるため、翌年の確定申告が必要となります。
・契約不適合責任に問われる心配がある
古い家は何らかの不具合がある場合も多いでしょう。売却した後でも建物に何らかの欠陥が見つかると売主が責任を問われる可能性があります。
売却する方法
中古物件として売却
家の状態が良ければ、中古物件として売却を検討しても良いでしょう。
最近は中古物件を格安で手に入れて新築同様にリノベーションしたいという需要もあるため、立地や需要次第ではそのままの状態でも売却出来る可能性があります。
更地にして土地を売却
中古物件として売却するよりも、取り壊して更地で売却した方が売りやすい場合もあります。ただし、更地にするためには建物の取り壊し費用が必要です。
売却は相続前か相続後どちらがいい?
相続前に売却するか、相続後に売却するかは難しい問題です。
相続人が複数いるのに財産が不動産しかなくて揉める可能性が高ければ相続前に現金化してもらった方がいい場合もあります。
また、不動産を売却して利益が出ると税金がかかる場合があります。控除の特例が利用出来れば税負担が軽減できるため、特例が適用できるかどうかでも検討してみましょう。
例えば平成に入って建替えた家は、相続前に親が売却した方がいいケースがあります。売却で利益が出ても3000万円までマイホーム控除が利用出来るためです。
一方、相続前に売却してもらうのは難しい場合もあるでしょう。相続後でも空き家の特別控除が利用出来るケースがあります。旧耐震基準の家や、相続人が親と同居している、同居でなくても相続人に持ち家がないなどです。
売却で利益が出る可能性があるのか、建物があるより更地にした方がいいのかなど、個人だけでは判断が難しいと思います。売却を考えた場合は、需要の有無や、売り方、どのくらいで売れそうなのかを確認するために不動産会社に相談してみましょう。
親の家を相続したくない時の対処法 ⑵業者による買取
老朽化が激しいなど様々な問題を抱えている相続不動産の場合でも、業者による買取という形で売ることができます。
買取のメリット
・現金化までの時間が短い
直接業者に買取ってもらうため、成約から決済までの時間が短くすぐに現金化出来るのがメリットです。
・仲介手数料がかからない
業者による買取のため仲介手数料を支払う必要がありません。
・問題を抱えている物件でも買取ってもらえる
旧耐震基準や再建築不可物件など、仲介では売りにくい家でも専門の業者であれば買取ってもらえる可能性が高いでしょう。また空き家に残置物がある場合でも、業者によってはそのままの状態で買取ってもらえます。
・引き渡ししてから不具合があった場合でも責任を問われない
業者に買取ってもらう場合は売主の契約不適合責任について問われる心配がありません。
買取のデメリット
・買取価格が仲介の売却よりも安くなる
買取業者は物件に付加価値を付けて活用するために買取ますので、買取り価格は仲介で売却した場合の価格と比較すると一般的に2~3割程度は安くなります。
相続不動産買取業者の探し方
相続不動産は不動産ごとに様々な問題を抱えているケースが多いです。
それぞれの問題に対応している買取業者は、買取業者一括査定サイトで探します。
それぞれの会社で買取する際の条件が異なります。まずは査定をとってみて、一番条件の合った会社に買取依頼をしましょう。
相続不動産買取サイト | サイトの特徴 |
東急リバブル | ・知名度の高い不動産会社だから顧客が多く買主が見つかりやすい |
・借地権もしくは底地(借地している土地)の売却専門 ・専門家が借地人・地主への売却交渉を全て行います! | |
・事故物件・借地・底地・再建築不可などどんな問題を抱えた不動産でも対応している |
ちなみに東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県の相続不動産は、どのような状態の不動産でも条件さえ合えば弊社が買取いたします。
例えば、以下のような問題を抱えていてもご安心ください。そのままの状態で買取しております!
・大量の私物(残置物)がある
・再建築できない土地に経っている
・現在の建築基準法に適合していない
・雨漏りなど壊れている箇所が複数ある
・不動産書類を紛失している
・入居者がまばら・もしくはいない相続アパート
・売却してから伝えていなかった不具合が見つかるかもしれない
上記以外の問題を抱えていたり、買取価格を知りたいという場合でお気軽にご連絡いただけましたら嬉しいです。
もしも、買取に至らなくても、その後しつこく営業をするようなことは一切ございません。
大切な相続不動産は、スマートアンドカンパニーにご相談いただけましたら幸いです。
親の家を相続したくない時の対処法⑶寄付する
寄付先としては、個人、法人、地方自治体があります。ただし、いらない不動産を無条件で寄付できるわけではなく相手側が了承しないと寄付することはできません。
寄付のメリット
・親の家を管理する義務から解放される
所有者に適切な管理が求められる空き家を寄付することが出来れば管理は寄付先に移ります。
・固定資産税を払わなくていい
所有者登記が寄付先に移れば、固定資産税を支払う必要がなくなります。
寄付のデメリット
・寄付先を見つけにくい
不動産の寄付は現金と違って利用出来る自由度が低いため、寄付先で活用が出来ると判断された場合にのみ受け付けてもらえます。自分でも活用に困るようないらない家の場合は、寄付したくても寄付先を見つけるのが難しいでしょう。
・寄付した側に税金が課せられる場合がある
法人へ不動産を寄付する場合は、寄付する側に譲渡所得税が課せられるケースがあります。
寄付先を探す方法
地方自治体への寄付は、制度はありますが、不動産の寄付はほとんど受付けていないのが実態です。個人であれば隣地の所有者、法人であればNPO法人などで寄付を受け付けている場合がありますので相談してみると良いでしょう。
親の家を相続したくない時の対処法⑷相続放棄する
相続放棄のメリット
・管理の義務から解放される
相続放棄の手続をした人は相続がなかったものとみなされ、財産の管理や債務から解放されます。
相続放棄のデメリット
・すべての財産を放棄することになる
相続放棄の手続をすると、いらない親の家だけではなく、プラスの財産があってもすべて放棄することになります。
・放棄の手続期限がある
相続放棄をするには、相続開始から3ヶ月以内に裁判所での手続が必要です。期限を過ぎてしまうと放棄できなくなるため、短い間に放棄するかしないかを判断し手続を終わらせる必要があります。
・管理の義務が残る場合がある
法定相続人全員が放棄した場合や相続人が自分1人の場合は、相続財産管理人が選任されるまで適切に管理する義務を負うことになります。
相続放棄の手続き方法
期限内に書類を揃えて親の最後の居住地があった家庭裁判所に手続をします。
詳しい方法などは以下の記事にまとめています。
親の家を相続したくない時の対処法⑷賃貸にだす
こちらの方法は、老朽化が激しくなく立地がいい場合に検討できる方法です。
賃貸のメリット
・賃料収入が入る
賃料収入が得られるため、固定資産税や修繕費などを賄うことができます。
賃貸のデメリット
・初期投資が必要
親の家の状態にもよりますが、入居してもらうためにはある程度費用を掛けた修繕などが必要です。また、多くの荷物が残っている家であれば、業者に依頼するなどして処分する必要もあります。
・賃貸経営のリスク
せっかく費用を掛けても賃貸需要がないと、費用分が回収出来ない可能性があります。また、賃料の不払いや入居者のトラブルなどがあれば貸主として対応が必要です。
賃貸を始める方法
賃貸を始める前に需要の有無や家賃の相場を確認しておく必要があります。
またある程度の資金準備も必要です。資金準備に不安がある場合は、空き家借り上げ制度が利用出来るか検討してみましょう。
空き家借り上げ制度では比較的コストや手間を掛けずに賃貸を始めることが出来ます。
まとめ
親の家や相続したくない不動産がある場合の対処方法は、以下でした。
・買取業者による買取
・相続放棄
・寄付