「マンションを売却したい」と思ったら、事前に知っておきたい事がいくつかあります。
「マンションを売却するのは初めてで何からやっていいか、どんな事を知っておけばいいのかさっぱり分からない」
といっても、マンションを売却する場合は、大きなお金が動くことになるのは容易に想像がつくでしょう。
そんなあなたがまず心配になるのは、「どんな費用が」「いつ位に」「いくら」必要になるのか、という事ではないでしょうか。
今回は、マンション売却時にかかる費用「仲介手数料」について解説したいと思います。
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マンション売却時の費用・「仲介手数料」っていったい何なの?
はじめに、「「仲介手数料」とはいったい何なのか、」という事について考えていきたいと思います。
「仲介手数料って、不動産会社に払う費用のことでしょう?」
ざっくりいうと、そういうことになります。
「そういえば、実家を出てアパートを借りるとき、家賃の一ヶ月分だったかそれくらいを不動産会社に払った覚えがある。でも、マンションを売却する時はいくらくらい払うの?」
大まかな金額は、マンション売却価格の3%程度です。
「3%…。そう言われても、何だかピンとこないけど。」
例えば、3000万円でマンションが売却出来たとします。
「3000万円ね。もうちょっと高い方が嬉しいけど。」
仲介した不動産会社に払う仲介手数料の額は、上限で3%程度です。だいたいですが、90万くらい。それに消費税がかかるので、ざっと100万円くらいになります。
「100万円!家族で海外旅行に行けちゃうよ!?」
そうなんです。結構な金額になりますね。
マンション売却にかかる費用については、あらかじめよく確認しておくことが大切になりますね。
では、マンション売却にかかる費用・「仲介手数料」について、詳しく説明したいと思います。
「仲介」とは、「両者の間に立ってなかをとりもつこと」という意味があります。「手数料」とは、「何かをするためにかける労力に対して、その手続きが終わった段階で払うお金」です。
つまり、あなたがマンションを売却したい場合には、購入したい人を探す必要があります。買いたい相手が身近にいればいいのですが、そうではない場合、個人で買い主を探すのは大変です。さらに、全く知識のない個人が、売買契約書や重要事項説明書など、売買契約する上での様々な事項に対応することは現実的に難しいでしょう。買い主との間で何かトラブルなども発生するかもしれません。
そこで、知識やノウハウを持つプロの不動産会社が両者の間に入って、マンションなどの売買契約を成立させるために仕事をすることになります。
個人に代わって、契約を成立させてくれた報酬として、マンション売却価格の3%程度を上限として不動産会社にその費用を支払います。これが「仲介手数料」です。
「自分の代わりに、マンションの買い主を見つけてきてくれて、無事契約まで漕ぎ着けてくれたそのお仕事に対して払う費用ってことね」
その費用はいったいいつ払うの?マンション売却時の仲介手数料
売却するマンションの価格によっては金額も大きくなります。
「しまった!費用が全然足りなくなっちゃった」とならないためにも、支払う額や、支払いのタイミングについて事前に知っておくことが大切です。
「仲介手数料については、金額が大きくなるから、支払額やタイミングを不動産会社に事前によく確認しておく必要があるというのは分かる。でも、それは、いったいいつ確認すればいいの?こっちから聞かなくても業者の人からちゃんと説明がある?」
仲介手数料を支払うタイミングや金額は、不動産会社と「媒介契約」を結ぶ際にしっかり確認しましょう。
マンション売却を決めた後、査定を依頼して不動産会社を絞り込んだ後、売買の仲介を正式に依頼する場合は、不動産会社と「媒介契約」を結ぶことになります。
この「媒介契約」を結んだ不動産会社は、マンション売却を依頼した依頼者のため、マンションを買いたいという相手方を探します。そして売買の契約を無事成立させた場合に、売り主から不動産会社へ一定の報酬を支払うことが契約により約束されます。
この契約の際には、不動産会社から「媒介契約書」が交付されます。仲介手数料の報酬額や、その支払時期などは、契約書に必ず記載しなければならない事項となっていますので、契約時に確認するようにしましょう。
「なるほど。仲介手数料の金額と支払うタイミングに関しては、媒介契約書に書いてあるということね。」
次に、仲介手数料をいつ支払うのかについて、具体的な流れを見ていきましょう。
一般的には、売買契約が成立した時に半額、物件の引き渡しが完了した時点で残り半分を支払う、という流れになりますが、決済時に全額払う場合もあります。
ここでは、売買契約の成立で費用の半額、物件の引き渡しが完了で残金を払う一般的な流れをみてみます。
売買契約を結ぶと、買い主から売り主側へ手付金が支払われます。この売買契約を結んだ後は、マンションの売り主は、所有権の移転と物件を引き渡す義務が生じます。
マンションの売却代金の残金を受け取り、物件を引き渡し、所有権移転の登記がすべて完了すると、やっとマンションの売却の手続きが終わります。
通常は、残金の決済と物件の引渡しは同時に行われます。ここで、仲介手数料の残りの半分を支払うことになります。
マンション売却時の費用・「仲介手数料」には上限額があることを知っておこう
仲介手数料には上限が定められています。ですので、仲介手数料が上限の範囲内に収まった額なのか、きちんと確認しておきましょう。
正直計算が面倒くさい、と思ってしまうかもしれません。しかし、不当に高い金額を請求してくる悪質な業者もいるかもしれません。そのリスクを避けるためにも、ご自身でしっかりと事前に把握しておくことが大切ではないでしょうか。
仲介手数料の上限には、以下のようなルールがあります。
■売買代金が200万円以下の部分にかかる手数料 代金の5%+消費税
■売買代金が200万円を超え400万円以下の部分にかかる手数料 代金の4%+消費税
■売買代金が400万円を超える部分にかかる手数料 代金の3%+消費税
例えば、3000万円でマンションが売却出来た場合の、仲介手数料の上限額は、
3000万円のうちの200万円分 200万円×0.05+消費税 = 108,000円
3000万円のうちの200万円分 200万円×0.04+消費税 = 86,400円
3000万円のうちの2600万円分 2600万円×0.03+消費税 = 842,400万円
合計して、1,036,800円になります。(消費税8%で計算しています)
何だか難しそうに感じてしまうかもしれませんが、ご安心を。簡単に計算できる方法があるので、こちらをお試し下さい。
■マンションの売却金額が401万円以上の場合の簡単な計算方法
仲介手数料の上限額 = 売買価格(税抜き)× 3% + 6万円 + 消費税
例えば、マンションが3000万円で売却できた場合、仲介業者に支払う仲介手数料の上限を計算してみましょう。
3000万円 × 3% + 6万円 + 76,800円 = 1,036,800円
(消費税8%で計算しています)
■マンションの売却金額が400万円以下の場合
18万円 + 消費税
仲介手数料を定めた「昭和45年建設省告示第1552号2号」が、2017(平成29)年12月8日に改正されました。これにより、2018(平成30)年1月1日から、400万円以下の物件を売却する場合に売り主が払う仲介手数料の上限は、一律18万円(+消費税)になりました。
このように、仲介手数料には上限がある、ということ、さらに、計算方法を知っておくことで、悪質な業者に騙されるリスクを避けることが出来ます。
例えば、上限の額を超えるような手数料を請求されたり、上限額が法律により設定された一律の手数料であるかのような説明をしたり、仲介手数料以外に、広告にかかった費用の負担を請求されたり、といったことがあれば、納得のいくまで業者に確認するべきでしょう。
以上、マンション売却時にかかる費用「仲介手数料」についての解説でした。