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中古マンション売却価格を値下げして良い場合、悪い場合
中古マンションの売却査定をして、販売価格が決まり、いざ内覧をスタートしてみたけれど、なかなか成約しない。そうなったときに、すぐ値下げをしたがるお客様がいらっしゃいます。
ですが、値下げをしたからといって売れるとは限りません。
今回は、値下げしても良いパターンと値下げしてはいけないパターンについて、お話ししていきます。
値下げしても良いパターンその1 内覧が増えてきたが成約に至らない場合
中古マンションを内覧をしに来る購入希望者は、不動産業者から物件紹介を受けたか、または広告チラシやホームページを見て連絡をしてきたはずです。よって、内覧が増えてきたということは、その中古マンションについて販促活動が十分行われ、物件情報が不動産業者の間で広まってきたことを意味します。広告チラシを配ったり、ホームページに掲載したりしている場合には、それらが購入を希望している人たちのところに届くようになったとも考えられるでしょう。
このように、内覧が増えてきていて、でも成約になかなかつながらない場合には、売却査定結果どおりの値段では高すぎるケースを考えましょう。物件に魅力はあるが値段が予算オーバー、という購入希望者が多い可能性があります。ですので、値下げをしても良いかと思います。
値下げしても良いパターンその2 値下げする理由があるor作れる
値下げをするときに、特に理由なしに売却価格だけを下げてしまうと、「物件に何か問題が出たのかな」「早く売りたいと焦っているのかな」と疑われる可能性があります。
そういった不信感や疑いを持たれないようにするためには、値下げする理由が存在していることが必要となります。売却査定を担当してくれた不動産業者と一緒に考えてみましょう。
例えば、大学が近くにあるようならば「このマンションに住む大学生を応援したいので、値下げします」。
年末や年度末が近いようであれば「引っ越し費用が高騰しているので、その分マンション価格を値下げします」といった塩梅です。
なお、この理由は本当の値下げ理由でなくても問題ありません。買い手側が、値下げ理由として納得してくれて、「本当かな?」と疑わないような理由であればOKです。
値下げしてはいけないパターンその1 まだ広告を出してから間もない
広告を出してから、不動産業者や購入希望者のところに売却情報が届くまでには、タイムラグがあります。新築マンションであれば建てている様子がはたからみていて分かるので、近所の人はみんな知っているでしょうけれど、中古マンションの場合はそうもいきません。広告を出して間もない場合には、成約しない理由は「値段が高い」のではなく「売却情報が知られていない」ので、値下げをしても効果はゼロです。それよりも、オープンハウスの開催を検討したり、不動産業者へ販促活動の状況を確認したりして、購入希望者へ売却情報を届けるための工夫をしていきましょう。
値下げしてはいけないパターンその2 物件の魅力アップがまだ充分でない
売却査定時に見るポイントと、購入希望者が魅力的と考えるポイントは異なります。値下げをしなくても、物件の魅力をアップさせることで「この物件がこの価格で買えるなら安い!」と思わせることができます。
売却物件の情報は詳しく展開されているか?
チラシやホームページに載せている物件写真は欲しくなるようなものになっているか?
内覧時に、物件を広く明るく見せる工夫をしているか?
内覧をした人に、成約にならなかった理由を確認しているか?それについて対策しているか?
こういったことを今一度振り返ってみましょう。査定をしてくれた不動産業者と一緒に考えてみるのも一つの手かもしれません。「もう値下げ以外に打てる対策はなさそうだ」と判断できない限り、値下げをするのはやめておきましょう。