相続税の確定申告書はいつ送られてくる?預金額はバレる?生命保険の相続税対策

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相続の「お尋ね」とは?


遺産分割協議がスムーズにすすみ、相続が終了してまもなく、「相続税についてのお尋ね」が税務署から送られてくると、心配になってしまうこともあるかもしれません。

相続税のお尋ねは、相続が開始となってから、6か月~8か月が過ぎた頃に届きます。
税務署は、「相続税の支払いが必要な可能性がある」と考えられる場合に、その確認をするためにお尋ねを送ってくるのです。
封筒の中には、「相続税の申告要否検討表」という用紙が入っていますので、この用紙に必要事項を記入して返送すればOKです。

もし、相続税を支払う必要はないと、自分たちで判断したとしても、この必要書類を提出しなければ、税務署が疑ってしまうこともありますし、提出を行わなければ、相続税の支払いが必要な可能性について、税務署は判断ができないため、税務調査が入る可能性も出てきます。そのため、お尋ねが届いた場合は、すみやかに提出するほうがよいです。

ただし、相続税のお尋ねの封筒の中に、「相続税の確定申告書」が入っている場合があります。これは、税務署が申告が必要であると考えているために、送ってきています。
自分たち自身が認識していないだけで、実際には申告の必要がある場合もあります。
お尋ねが送られてくるのが、相続が開始してから6か月~8か月なので、申告の必要がある場合は、相続税の申告期限は、相続が開始されてから10か月なので、急いで準備をしなければなりません。 
その場合は、申告の必要があるかどうか税理士の人に相談するほうがよいでしょう。

また、相続税の申告と納付は、相続が開始されてから10か月以内におこなわなければなりません。この期間を過ぎてしまった場合は、相続税という税金だけでなく、罰金もあわせて支払わなくてはなりません。
罰金の額については、期間が過ぎた後に支払う場合は、納税額の5%となります。
税務調査で支払うべき税金が判明した場合は、50万円までは15%で、それ以上は20%の罰金を相続税とあわせて支払わなくてはなりません。
税務調査で判明した場合の罰金は、金額がとても大きくなります。

また、相続税の申告をし、税金をきちんと支払ったとしても、その支払額が間違っていることもあります。そのことを税務署から指摘された場合は、足らない税金に対して10%の罰金がかかってきます。

お尋ねが送られてきて、もしよくわからない場合は、専門家である税理士に相談するほうがよいでしょう。
自分たちで相続税を支払う必要がないと思っていても、必ずお尋ねに対しては、返送するようにしてください。

預金の額はバレる?


2016年年1月よりマイナンバーがはじまりました。
みなさんのご自宅にもマイナンバーが書かれた通知カードが既に届いていますよね。
この通知カードは顔つき写真が添付されていないので、身分証明書として使用するには、個人番号カードを申請する必要があります。

この制度は、日本で住所を登録している人に対して、12桁の番号を割り振って管理するという制度です。社会保障・税金・災害の際に利用する目的で作られた制度です。

では、このマイナンバー制度で、なぜ預金額がわかってしまうかというと、まだ任意ではありますが、2018年1月から銀行口座とマイナンバーが紐づけされることになったからです。3年間の状況を見て、銀行口座のマイナンバーの義務化が検討される見通しです。

証券会社では既に新規口座開設時に、マイバンバーの提示が義務付けされています。既に口座を持っている人に対しても、2018年中にマイナンバーの提示を求める予定です。

マイナンバーが、金融資産口座に紐づけされると、その人の金融資産がどこにどれくらいあるかすぐにわかることになります。
今までは、同じ銀行にいくつか口座を持ってたとしても、いちいち名寄せしたりするなど手間がかかっていました。預金保険制度で、預金が保護されるのは、1人1金融機関当たり元本1000万円とその利息までです。マイナンバーが導入されると、当然すぐに金融機関の1人あたりの預金額がわかることになります。

ですので、今後は、個人の収入に対する税金逃れをすることは、むずかしくなってきます。もちろん、今まであらゆる収入を確定申告をきっちりされていた方にとっては、ほとんど変化はありません。

最近、日本の雇用環境も少しずつ変わってきています。昔であれば、就業規則等で、副業禁止とされていた企業がほとんどであったのに対し、副業をすすめる企業まで登場してきています。
しかし、ネットショップ運営での収入・仮想通貨・電子マネー・マイルなど、最近は金銭的な価値をもつ現金以外の通貨がたくさん登場しています。この場合、このような通貨をどのように課税するかどうかは、国はまだ追いついていっていない状態ではありますが、今後マイナンバーを導入することにより、そういった収入も一元管理していくようになるのは、時間の問題です。
昨年より、確定申告の書類にもマイナンバーの記入が義務づけられました。
会社で働いている人も、会社にマイナンバーの番号をすでに報告していますよね。会社としても、今後、厚生年金や雇用保険などの社会保険を手続きする際には、従業員のマイナンバーを記入していく必要があります。

預金の額を知られてしまうことを恐れて、口座から出金したとしても、その出金記録は残されてしまいます。
また、もしタンス預金が税務調査によって見つかってしまうと、重加算税や延滞税も支払わないといけません。
ですので、相続対策する場合は、さまざまな特例もあるので、相続に強い税理士に事前に相談するのがよいでしょう。

生命保険で相続対策


平成27年に相続税の改正がおこなわれました。
何が大きく変わったかというと、基礎控除が5000万円から3000万円と減額になり、法定相続人1人あたりの控除も1000万円から600万円に減額となりました。
相続財産からの非課税枠が大幅に減ったため、改正前よりも相続税を支払わなければならない人は増えたことになります。
このことによって、残念なことに、争族も増えてしまったようです。

争族は、事前に対策して避けるようにするべきです。
相続が起こる前に対策をしておくことが重要です。

対策のひとつとして、生命保険を活用した相続対策があります。
生命保険は相続財産の非課税枠とは別途で、法定相続人1人あたり500万円の非課税枠があるのです。もし3人法定相続人がいれば、1500万円が非課税となります。
また、相続財産は、マンションなどの不動産が占めている場合も多いです。
しかし、生命保険に加入していれば、被相続人である被保険者が亡くなると、現金で生命保険金が支払われ、納税資金として準備することができるのです。

生命保険には、掛け捨てと言われる定期保険、貯金的な要素が大きい養老保険、保障が一生涯続く終身保険があります。終身保険であれば、掛け捨てではないですし、貯蓄性も高いです。
加入する場合の注意点としては、契約者と被保険者は同一にしておくことです。受取人が法定相続人の場合は、みなし財産として扱われ、非課税枠が利用できます。

また、契約者が被相続人で、被保険者を相続人とした保険契約をおこなった場合、被相続人が亡くなったら、保険金が支払われるのではなく、この保険契約を相続することになります。相続財産とはなりますが、この保険の評価は、被相続人が亡くなったときの解約返戻金の額で評価されることになります。
生命保険契約の被保険者は健康状態が問われることになりますが、被保険者が相続人の場合、被相続人の健康状態は問われません。また、被相続人が亡くなった際に、この生命保険契約を解約する必要はないので、解約返戻金が払い込み保険料をうわまってから解約すれば、相続財産を圧縮したことになります。

生命保険の種類は基本的には、終身保険・養老保険・定期保険の3つですが、変額保険や特約などもあり、保険商品の種類もたくさんあります。
生命保険を相続対策に活用する場合は、保険商品の内容をしっかりと理解し、契約形態も間違えないように注意することが重要です。

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